「逃亡者」を生み出す外国人研修生制度
4年前に産業研修生として来韓したバングラデシュ人のシャミル(38)さんは、逃亡生活3年目の身だ。京畿(キョンギ)道・始華(シファ)工業団地の工場に入社したシャミルさんは、少ない給料(月30万ウォン)のために来韓2カ月目にして工場から逃亡し、その後、人材派遣会社の職員に発見され再び同じ工場に戻った。
会社側は逃亡に備え、「7カ月分の給料を一度に最後の月に受け取ることに合意する文書」に無理やり署名させた。以降、シャミルさんは半監禁状態で働き、韓国人の同僚が「奴隷のように暮らすな」と逃亡を手助けし、今は首都圏のある工場で働いている。
シャミルさんのように全国を転々とする元産業研修生の不法滞在者は今年9月の統計で5万2000人に上る。産業研修生の身分で入国し、現在国内に留まっている約13万人(推定)の約38%が“不法滞在者”の身分だ。
産業研修生制度が開始されたのは93年で、現在までに合計約17万人が研修生として入国した。中小企業協同組合中央会が今年9月の国会に提出した資料によると、97年に21.8%だった研修生の職場離脱率は今年の9月現在で30%を越した。
彼らが職場を離脱し、不法滞在を選択する理由は“賃金”のためだ。産業研修生の賃金は契約条件によって月30万~40万ウォンに限定されている一方で、不法滞在者として他の職場で働いた場合、最低でも80万~100万ウォンは得ることができる。
今年上半期に韓国労動研究院が300人以下の製造業社684カ所と、外国人労働者1003人を対象に調査した結果、1時間あたりの賃金は研修生が2980ウォン、不法労働者が3580ウォンであることが分かった。
労働時間は研修生が1カ月に276時間、不法労働者は240時間で研修生が大幅に長かった。週1回の休みさえない研修生たちも10人中3人いることが調査されたことから、“契約奴隷”並みの生活をしていることが明らかになった。
こうした理由で、労働部と製造業者を中心に産業研修生制度を廃止し、「雇用許可制」を導入すべきという主張が高まっている。雇用許可制とは、資格を持つ外国人が求職登録すれば、事業主が必要なだけ選抜し、雇用できる制度で、韓国の一般勤労者として待遇する点から研修生制度とは一線を画す。
産業資源部と中小企業協同組合は、「3D(危険、汚い、きつい)業種」に低賃金で労働力を供給できるという理由を挙げ、産業研修生をもっと増やすべきだとの立場を示しているが、労働部などは「研修生制度にこだわる本当の理由は、人材派遣業務を通じて莫大な利益を得られるから」と反ばくしている。
中小企業協同組合はこの6年間、人材派遣業者から受け取る手数料など研修生の管理収入として326億7000万ウォン、職場離脱に備えた保証金(1人当たり300ドル)名目約106億3000万ウォン、利子など、総額565億ウォンの収入を挙げた。
崔源錫(チェ・ウォンソク)記者
安容均(アン・ヨンギュン)記者
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