米、「北朝鮮政権崩し」に乗り出すか
米国が脱北者(朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を脱出した住民)の受け入れを検討しているという米ワシントン・ポスト紙(16日付)の報道は、北朝鮮に対するブッシュ政権の圧迫が徐々に強まっていることを意味する。
まだ検討段階であり、脱北者の受け入れ措置が実現するには程遠いが、ブッシュ政権の一部でこのような措置が検討されていること自体が大きな意味を持つ。
米国内の保守派は、脱北を誘導することが北朝鮮の政権交代(regime change)の有力な手段になると見ており、実際、大規模な脱北をもたらす「起爆剤」になり得るためだ。
これまでブッシュ政権は、脱北者の受け入れを訴える議会の一部議員や人権団体の要請に耳を貸さず、ただ中国に対し脱北者の強制送還を控えるよう促し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の活動を奨励、「脱北者の最終定着は韓国であるべき」ということを主張するに止まっていた。
そのような慎重かつ消極的な姿勢を取ったのは、何よりも中国の立場に配慮する一方、2000年の米同時多発テロ(9.11テロ)以降のテロとの戦いを進める過程で、さらなる難民の受け入れに対する国内の負担を考慮したためだ。
このような難点にもかかわらず、ブッシュ政権の一部が脱北者の受け入れを考慮するようになったことは、北核問題が日増しに悪化する中、北朝鮮の封ス論と政権交代論が説得力を得ていることを裏付けている。
議会はすでに脱北者への支援のため、1000万ドルの予算を策定しており、「自由アジア放送(RFA)」に対北朝鮮放送時間を拡大するよう勧告した。
また、民間団体は近く「北朝鮮自由連合(NKFC)」を立ち上げ、北朝鮮の高官と科学者の脱北を誘導する、いわゆる「セーフハーバー(safe harbor)運動」を計画している。
ブッシュ政権は議会や民間団体のこのような動きを背景に、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)を通じた海上封鎖方策とともに、脱北者(北朝鮮を脱出した住民)収容カードをそっと取り出したわけだ。
米国防部がドナルド・ラムズフェルド長官の指示を受け、ここ2カ月間、北朝鮮政権の崩壊を誘導するための「作戦計画5030」を樹立したという最近の報道に照らし合わせてみると、結局、北朝鮮の政権交替を求めないとするブッシュ政権の対外的標榜とは違って、内部的には多様な方法を通じて北朝鮮政権の崩壊を狙っているのではないかという観測も可能になる。
ブッシュ政権が、具体的にどのような方法の脱北者受け入れを検討しているのかはまだ不透明だ。米上院は先週、脱北者を韓国国民としてみなす大韓民国の憲法が、米政府の難民検討時に適用されないようにする技術的な内容の修正法案を可決させた状態だ。
一番手っ取り早い方法は、米国務部が脱北者にP-2の難民地位を付与することだ。P-2は特定国家の住民に広範囲に付与される難民の地位で、米国は昨年1年間、ベトナム、キューバなどの難民7万人を受け入れることで策定していた。
米議会が1990年の旧ソ連の崩壊時、各ソ連連邦に居住していたユダヤ人を難民として米国に受け入れた、「ローテンバーグ修正案」のような法案を取りまとめることもできる。
ワシントン=朱庸中(チュ・ヨンジュン)特派員
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