「呆れる人種差別」 恥ずかしい韓国人
韓国人青年たちは、ウケブさん夫婦に向かって「いったいどんな色の子供が生まれるんだ」とからかった。ウケブさんは妻のロウェナさんに「気にすることはない」と言ったものの、地下鉄から降りた2人は道端で泣き崩れたという。
これがウケブさん夫婦が韓国で流した初めての涙ではなかった。2年前の夏、ロウェナさんが偶然拾った携帯電話を持ち主に返そうとした時も、自宅にやってきた50代の女性からむしろ“泥棒”扱いされ、あらゆる侮辱を受けねばならなかった。
ウケブさんは、「皮膚の色が黒いというだけで、“泥棒”や“伝染病患者”扱いする韓国社会で子供を育てる自信がない」と話した。
統計庁によると、韓国に滞在している外国人の数は昨年末の時点で約62万9000人。このうち外国人労働者数は36万人で、密入国者まで合せると40万人を超える。
以前は外国人と言えば、在韓米軍または外交業務関連の従事者、観光客程度に過ぎなかったが、90年代に入り中国、東南アジア出身の外国人労働者が多数流入し、今では外国人総数の半数以上を占めるようになった。
しかしこうした外国人労働者は、皮膚の色が違い、貧しい国から来たという理由だけで、韓国社会から嘲弄と蔑視の対象となっている。
牧園(モクウォン)大学のチャン・スチャン(比較政治学)教授は、「韓国人は、欧米の先進国の国民に対しては必要以上に従順な態度を見せる反面、発展途上国、中でもいわゆる“3K職業”に従事する、肌の色が違う外国人は無視するという差別的な二重性を見せている」とした。
国家人権委員会(金昌国(キム・チャングク)委員長)が外国人労働者対策協議会および全北(チョンブク)大学と共同で今年初めに発表した「国内居住外国人労働者の人権実態調査」によると、外国人労働者の50.7%が「職場で侮辱されたり、からかわれたことがある」と答えた。
外国人労働者を侮辱したりからかった人は同僚の韓国人(67.3%)が最も多く、次に職場の上司(49.1%)と調査された。
また「外国人という理由で、レストランや店で怪しまれたり、不親切な待遇を受けた経験がある」(19.9%)、「レストランや店で韓国人から理由もなく無視されたり、侮辱されたことがある」(18.9%)などの調査結果が出た。
昨年の今ごろ入国し、3カ月間ホームヘルパーとして働いたマレーシア人女性は「主人の機嫌を損ねた」という理由で、いきなり銀行取引まで停止された。
「『これ以上奴隷のような生活はできない』と思い、仕事を辞めてその家を出ました。数日後、現金を引き出しに銀行に行きましたが、引き出すことができませんでした。家の主人が『1カ月のうち3日分働かずに辞めたから、先払いした月給を使わせるわけにはいかない』と、取引先の銀行の知り合いを通じて一方的に支払いを停止させたのです。私が韓国人でもそんなことができたでしょうか?」
先日行われた国際マラソン大会に出場するため来韓したケニア出身のマラソン選手Aさんは、空港の入国手続きの際、「旅行目的かどうか疑わしい」との理由で2時間以上も足止めされた。
昨年11月に国家人権委員会に陳情を提出し、「肌色」という色の名前を変更させた「城南(ソンナム)外国人労働者の家」の金ヘソン牧師は「『肌色』という色の名前が消えたからと、韓国人の偏見が消えたわけではない。韓国人は今だに白人を見ると『お茶でも飲みませんか?』と言い寄って英単語のひとつでも覚えようとするが、有色人種に対しては単刀直入に『いくら稼いでいるんだ?』と聞くなど軽く見ている」と指摘した。
申知恩(シン・チウン)記者
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