元スパイが「民主化疑問死」を調査してきたのか
大統領所属の疑問死真相究明委員会がスパイ罪などにより実刑が宣告された3人を職員として採用し、「調査官」として活動させていた事実が明らかになった。このうちの1人は北朝鮮のスパイとなり、軍事機密を北朝鮮に流し、工作金を受け取るなどの活動をして93年に検挙され、4年間服役した。もう1人は反国家団体の南韓社会主義労働者連盟の連絡総責任者として活動していたが、90年に逮捕され、8年間服役した。
過去の民主化運動と関連した疑問死の究明を目的にしている疑問死委員会で、なぜスパイ出身者が調査官として活動しなければならないのか、その理由がまったく分からない。さらに不可解なのか、このような事実が明らかになると、「全員が赦免・復権されており、法律的には問題がない」と強弁している疑問死委員会側の態度だ。
法律的に問題がないからといって、どんな人間でも調査官になれるという訳ではない。さらに、疑問死委員会が扱う問題は社会的に波紋を広げる可能性もあり、それだけに委員や調査官はどちらにも傾いていない考え方を持った人間でなければならない。純粋に民主化運動をしていた人も多い中、疑問死委員会があえてスパイ出身者や反国家団体で活動した人間を採用した理由は何なのか。
そうでなくても疑問死委員会は最近、スパイやパルチザン出身者を民主化運動に寄与したと認め、「転向した長期囚も北朝鮮に帰すべき」という意見を表明し、多くの国民から疑惑の視線を集めた。それ以前には疑問死委員会の専門委員が労働者大会で火炎瓶を運搬し、免職されるという事件もあった。
職員らが大統領弾劾訴追を糾弾する声明を発表したこともあり、露骨な政治的性向を露呈した。これに加え、今回はスパイ出身者が調査官として活動しているという事実まで明らかになっては、疑問死委員会のアイデンティティーと活動目的に対する疑惑はさらに大きくなるほかない。
このような状態であるにもかかわらず、与党は疑問死委員会の地位を更に強め、活動範囲を広げる新しい法律を準備している。果たして疑問視委員会が存続しなければならないのかも厳密に検討する必要があるが、存続したとしても、まずは疑問死委員会自らが“疑問”と“疑惑”をきれいに解消しなければならない。
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