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「ぬれせんべい」が救った銚子電鉄(上)

 時速500キロの磁気浮上式鉄道で、東京と大阪を1時間で結ぼうという構想まである「鉄道王国」の日本で今、最高時速40キロでのんびりと走るオンボロの電車が国民に愛されている。千葉県銚子市を走るその電車を存続させるため、1500人を超える人々が総額400万円を寄付し、またこの鉄道会社が副業として販売している菓子の売り上げに多くの人々が協力している。

 銚子市は東京の東隣・千葉県にある港町だ。本州の東端にあり、初日の出が日本で最も早いことで知られる。人口は昨年末現在で7万5000人弱だ。この町を走る銚子電鉄は、開業して今年で84年になる。銚子駅から終点の外川駅まで、総延長は6.4キロ。東京の地下鉄銀座線で33年間活躍し、1994年に引退した電車を譲り受け、今も現役で走らせている。電車の床は木製で、車体はさびついている。電車に乗るときには、レトロな制服に身を包んだ運転士が切符にハサミを入れてくれる。終点の外川駅の駅長室には、1923年の開業以来ずっと使われ続け、黒い手あかのついた数々の道具が残っている。10駅のうち半分は、映画『鉄道員』に出てくるような古びた小さな駅舎だ。

 レトロな雰囲気を演出するためにそうしているのではない。銚子電鉄の本業はもちろん鉄道事業だが、副業の菓子販売業に頼らざるを得ないほどの経営難なのだ。外川駅の駅長に「ぬれせんべいは買えますか」と聞いたところ、「大変な人気で、今日はもう売り切れました」という答えが返ってきた。銚子電鉄はせんべいにしょうゆを塗った「ぬれせんべい」を犬吠駅で販売している。また、観音駅ではたい焼きを販売している。ぬれせんべいの価格は1個当たり85円、たい焼きは90円だ。1日中電車を利用できる1日乗車券は620円で販売されている。

 2005年の1年間、銚子電鉄は3億1000万円の売り上げを計上した。そのうちの約70%がぬれせんべいとたい焼きの売上額だ。副業の売り上げが本業の2倍に達しているのだ。そのため銚子電鉄は「変わり種電車」「お菓子で走る電車」などと呼ばれている。

千葉=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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