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「ぬれせんべい」が救った銚子電鉄(下)

 だが、もともと菓子に人気があってこうなったのではない。1976年に4109人だった1日平均乗客数は、2005年には1792人にまで減った。車社会化の進展、人口の減少、地方の衰退現象などが積み重なった結果だ。

 慢性的な赤字のため、会社の借金は3億円を超え、さらに泣きっ面にはちで、経営者が会社の資金を1億1000万円も横領する事件まで起こった。75年以来、赤字経営の鉄道会社を対象に国が支給してきた補助金も、03年の1112万円を最後に支給が中止された。

 銚子電鉄の社員たちは昨年11月、全国民に向けてSOSを発した。ホームページ上に掲載した「電車の運行を続けるために、ぬれせんべいを買ってください」「お年寄りや子どもなどの“交通弱者”の移動手段を奪わないでください」などといった訴えが、さまざまなメディアを通じて全国に広がり、多くの人々の関心を集めた。そして日本中の多くの「鉄道マニア」が立ち上がった。

 それから半月もたたないうちに、ぬれせんべいの注文は1万件を超えた。電車の天井には、ボランティアたちがお金を出し合って「せんべいを食べて銚子電鉄を応援してください」という広告を取り付けた。

 赤字体質からの脱却と合理化の名の下に、「共存の哲学」が軽んじられる風潮が根強い現在の日本にあって、「住民の足」という論理だけではこれ以上政府の救いの手を期待することはできない。その代わりに、「銚子電鉄を救おう」という運動に一般人たちが加わっているのだ。25日、電車の中で会った東京在住のS さんは「この電車に乗れば、日本にも“カネ”以上の価値があることを肌で感じられる」と話した。

千葉=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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