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「ポスト中印」の一角に急浮上したカンボジア

 「キリング・フィールド」(1970年代後半に約200万人の知識人や一般国民らが虐殺された事件)の国として知られ、現在も1人当たりの国民所得は454ドル(約5万4000円)で、東南アジアの最貧国であるカンボジア。そのカンボジアが今、「第2のベトナム」へと変身を遂げようとしている。97年に指導権を完全に掌握したフン・セン首相が率いる国民党の指導の下、10年にわたって政局が安定し、経済開発ブームが巻き起こり、中国・インドに続く新興工業国グループの一角として急浮上している。

 過去3年間のカンボジアの経済成長率は平均11.3%で、まさに「超スピード」といえる。98年の経済成長率はわずか1%で、4年前には「カンボジア経済は崩壊する可能性がある」と警告していた国際通貨基金(IMF)が、今年のカンボジアの経済成長率を「9%台に達する」と予測した。これは、中国を除けばアジアで最も高い水準だ。

 世界銀行カンボジア事務所のニーシャ・アグラワル所長は「カンボジアには資金があふれている。今やカンボジアを“繁栄している”と表現してもいいだろう」と語った。

 カンボジアのこうした経済成長のけん引役になっているのが、繊維縫製産業と観光産業だ。中国やベトナムよりも賃金がはるかに安い上、アンチダンピング規制の影響が小さいことも魅力となり、カンボジアが世界の繊維縫製産業の新たな基地として脚光を浴びているのだ。

 このため、2年前の時点で縫製工場の数は約220カ所、従業員数は約25万人だったが、今では工場が約290カ所、従業員数は約32万人に増え、縫製産業はカンボジアの製造業の主役に躍り出た。一方、世界遺産(文化遺産)のアンコール・ワットを訪れる観光客も、2004年に初めて100万人を突破したのに続き、05年には140万人、06年には170万人に増え、十分な外貨収入源となっている。首都プノンペンや観光都市のシェムリアップなどには、ホテルやリゾートマンションの建設、ニュータウンの開発を目指した不動産投資ブームが巻き起こっている。

 昨年、外国人のカンボジアへの直接投資の金額は23億3400万ドル(約2755億円)に達し、過去10年間の合計額をも上回った。

 さらに最近、南海岸で大規模な油田や天然ガス田まで発見され、カンボジアは国家としての威信をも身につけることになった。世界銀行は最近の報告書で、「カンボジアの海底油田の埋蔵量は最低20億バレル、天然ガスの埋蔵量も10億立方フィートに達すると考えられる。海底油田が本格的に開発されれば、カンボジアは毎年20億ドル(約2400億円)の外貨収入を得ることになり、GDP(国内総生産)は現在の2倍になるだろう」という見通しを示した。既にカンボジアの地下資源開発をめぐり、米国・中国・日本・タイ・韓国など12カ国がしのぎを削っている状況だ。

 だが、国連が「絶対的貧困人口」と定義している、1日1ドル以下で生活している人は総人口の36%に達し、根深い不正・腐敗や貧富の格差の拡大、財政赤字の急増などがカンボジア経済の「アキレス腱」になっている。

 それでも、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)プノンペン支社のワン・ドンウォン支社長は「カンボジア政府が外国人の投資を呼び込むため、“官民共同特別委員会”を組織し、ビジネスを展開しやすい環境づくりに努めており、またボーキサイト(アルミニウムの原料)などの天然資源も豊富なため、カンボジアがアジアの新興工業国として浮上するのは時間の問題だ」と話している。

香港=宋義達(ソン・ウィダル)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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