【萬物相】ウィキペディア
世界的な学術誌「ネイチャー」は2005年、有名百科辞典の「ブリタニカ」とネット上で誰でも編集できるウィキペディアの科学関連項目を比較したところ、内容の正確さはほぼ同等だったと発表した。ブリタニカ側は「ネイチャーの調査結果は承服できない」とし、反論する広告を出した。
今年初め、米国のある市場調査機関が発表した人気サイトのランキングでウィキペディアは9位につけた。これは10位のニューヨークタイムズをも上回っている。ウィキペディアを閲覧するユーザーの数は、月4290万人にのぼる。
2001年に始まったウィキペディアは誰でも自由に閲覧し、執筆できるのが特徴だ。「ウィキ」とはハワイ語で「速い」を意味する。ウィキペディアはサービス開始から6年で200以上の各言語版で構成される、人類の知識庫のような存在にまで成長した。中でも最大規模の英語版は、見出し項目が現在173万7000件にのぼる。12万項目であるブリタニカ百科辞典の15倍近くに及ぶ。ちなみに3万4000個の項目を持つ韓国語版も存在している。
ネット上における情報発信の新形態、Web2.0の代表格であるウィキペディアの最大の課題は、信頼性の確保だ。多くの人がかかわることで、自然と間違いがなくなっていくという信念のもとで作られたシステムだが、いつ何どき間違いが生じるかはわからない。ウィキペディアに掲載された情報が間違っているという指摘は絶え間なく提起されている。米国の大学の中には、学生たちにウィキペディアの記事から引用することを禁止しているところもある。
ウィキペディアの設立者の一人であるラリー・サンガーは最近、専門家だけに限定したシチズンディウムというオンライン百科辞典を立ち上げた。サンガーはタイムズ紙のインタビューで「ウィキペディアはもはや信頼に値しないほど、崩壊してしまった」と語った。一方、別の設立者ジミー・ウェールズは、「ウィキペディアの信頼性は日々向上している」と主張している。大集団の持つ知恵と専門家の知識では、どちらのほうが信用に値するのだろうか。かつての盟友による勝負がどんな結果に終わるのか、今から興味は尽きない。
イ・ソンミン論説委員
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