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【コラム】冷え切ってしまった米大リーグの「韓流ブーム」(下)

 有望株たちが海外行きをためらっている理由は、韓国プロ野球でもある程度の大金を手にすることが可能だからだ。韓国プロ野球では2000年に自由契約選手(FA)制度が導入されたことで、数十億ウォン規模の契約金を手にする選手も登場した。わざわざ言葉も通じない米国に出かけて行って苦労しなくても、大金を稼ぐことが可能になったのだ。マイナーリーグでの生活は、文字通り涙なしには語れないものだ。最初に数億ウォンの契約金を受け取ったとはいえ、いつ終わるかわからないマイナーリーグでの生活では、100ドルの金も惜しまれるほどだ。

 メジャーリーグへの進出よりも読売ジャイアンツとの再契約を選んだイ・スンヨプの決定についても、ファンたちの間では「より上を目指すチャレンジ精神を失ったのではないか」との非難が上がっている。日本でイ・スンヨプが手にしている待遇は、韓国のプロ野球とはけた違いだ。日本人にとってのプロ野球選手と、韓国人にとってのそれとでは、意味合いが大きく異なるからだ。

 日本ではプロ野球選手といえば、尊敬の対象に近い。その日本でもトップの名門球団で4番打者として活躍できるのだから、イ・スンヨプが大きな誇りを覚えるだけのことはある。日ごろから他人への感謝を忘れたことのない彼の性格を考えれば、読売ジャイアンツの一員として声援を受けている自分の立場について、「ジャイアンツには本当に感謝している」と語るのも十分に理解できる。

 しかしファンたちはイ・スンヨプ選手が、さらに厳しい舞台へと挑戦する姿勢を失ったことに失望を感じざるを得ない。そのためインターネット上で「イ・スンヨプ無用論」が持ち上がったこともあった。スポーツはチャレンジ精神が命だ。さらに上の記録を目指し、優勝を目指し、そして技術の向上を目指して挑戦してこそ、本物のスポーツだ。それでこそファンも満足し、選手自身も前に進むことができる。選手はチャレンジ精神を失ったとき、ファンの関心をも失ってしまうのだ。

高錫泰(コ・ソクテ)記者(スポーツ部)

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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