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無人航空機:世界を驚かせたソウル大の力(下)

◆20回の墜落、5回の大破

 今回の研究は2001年に始まった。奇教授は当初、研究仲間たちから「慣性センサーのない飛行機が自動で離着陸するのは不可能だ」という声を耳にタコができるほど聞いた。だが、研究グループはコンピューターによるシミュレーションの結果、慣性センサーがなくても自動で離着陸できる可能性を見出した。問題は実際の実験だった。奇教授は「実験がどれだけ難しかったかは、傷だらけの“SNUGL”を見ればよく分かるはずだ」と語った。「SNUGL」は奇教授のグループが製作した全幅約2.5メートルの無人航空機の名だ。過去6年間、「SNUGL」の飛行実績は惨憺(さんたん)たるものだった。これまでに200回余りの飛行実験を行ってきたが、墜落は20回に及び、うち5回は大破した。

 装備品まで含めると1機当たりの価格が3000万ウォン(約392万4000円)に及ぶ飛行機が墜落するたび、奇教授は私費を充当して飛行機を新調した。そのたびに学生たちも朝早くから西海岸の干潟の実験場に駆け付け、海苔巻だけで空腹を満たしながら研究に没頭した。大学院生のチョ・アムさんは「飛行実験を行った後、2日間ぶっ通しで実験データを分析した」と振り返る。

 数々の失敗を繰り返し、それを克服することによって成果が少しずつ出始めると、意外なところからの提案を受けるようになった。2006年10月、奇教授のもとに韓国人の航空機ブローカーから「アジアのある国が無人航空機の運用技術を買いたがっている」という提案があった。だが奇教授は国益を考え、提案を断った。

 そしてついに今年4月26日、「SNUGL」は自動離着陸実験で見事に成功を収めた。奇教授は「GPS受信機の価格は慣性センサーの10分の1に過ぎないため、無人航空機の価格も大幅に抑えることができる」と話している。研究グループの次なる目標は、今年8月に米国ジョージア州で開かれる「世界無人航空機大会」に参加することだ。問題は莫大な参加費用だが、奇教授は「6年間苦楽を共にした学生たちと一緒に取り組めば、世界大会への挑戦も有意義なものになる」と自信を見せた。

パク・スチャン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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