記事入力 : 2007/06/09 17:38:01
「倭寇は日本版アルカーイダ」(上)
【新刊】李領著『忘れられた戦争・倭寇』(エピステメ)
韓国放送大の李領(イ・ヨン)教授(日本中世史専攻)が最近著した単行本『忘れられた戦争・倭寇』(エピステメ)は、倭寇を専門的に取り上げた韓国初の研究書だ。われわれは倭寇を「高麗時代と朝鮮時代に数多く出没した日本の海賊集団」と認識しているが、韓国学会の関心は相対的に低かった。それはなぜだろうか。
李領教授は、その理由を「倭寇は根本的に日本史の産物であるため、被害者側の韓国や中国では忘れられた存在となった。そして、その一方で、加害者である日本が倭寇研究を主導することになった」と説明した。
しかし、日本の研究結果は、われわれの立場からすると相当意外な感を受けるものだ。1980年代中盤以降、田中健夫、高橋公明などの研究者らは、14世紀から15世紀の「前期倭寇」について、「日本人・高麗人・中国人をはじめとした多国籍の民で構成された海賊集団」との解釈を打ち出している。
こうした説について、李領教授は「自分たちの祖先が海賊行為をしたという事実を隠ぺいしようとする心理や、『高麗史』『朝鮮王朝実録』などの韓国側史料に対する不信に加え、“国籍と民族の枠を超えて歴史を眺めよう”という当時の西洋史学界の風潮が重なった結果、このような解釈が生まれた」と説明した。
しかし、「倭寇の構成員が日本人であったというのは疑いようのない事実だ」というのが李領教授の見解だ。教授の説明によれば、日本側の主張は、禾尺・才人など高麗の賤民らが“偽装倭寇”として振る舞った記録を根拠としているが、それは例外的な事件に過ぎず、当時のあらゆる正史と文集には倭寇は「倭人」と記録されているという。
兪碩在(ユ・ソクジェ)記者
写真=キム・ボベ客員記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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