Print this Post Article Lists Back

「漫画家が憧れる漫画家」松本大洋、韓国で小さなブーム(上)

 先月29日夜8時、ソウル鍾路のスポンジハウス。350席の客席には1つの空席もなかった。前日から始まった「日本インディーフィルムフェスティバル」で上映された12編の作品で唯一チケットが完売した、松本大洋(40)原作のアニメ映画『鉄コン筋クリート』。一見、ただ綴りを間違えただけのような要領を得ないタイトルだが、韓国映画『マラソン』の中で主演のチョ・スンウが「マラソン」の綴りを間違えたのと同じように、作者が想像力を働かせた、いわゆる「新世紀末痛快青春コメディー」といえる。

 若い観客のほとんどは背もたれにもたれることなく、まるでスクリーンの中に飛び込もうとしているかのような様子で、食い入るように見ていた。スポンジハウスで同フェスティバルを担当するチョン・ヒョンソルさんは「この1週間の客席占有率は90%で、12編の作品の中でダントツ1位だった。蒼井優や二宮和也といった若手スターたちの声による演技も人気の背景にあると思うが、それよりも原作者である松本大洋の人気によるところが大きいだろう」と話す。

 松本大洋の人気はとどまるところを知らない。出版業界では昨年以来、『ピンポン』(全5巻)や『花男』(全3巻)、『鉄コン筋クリート』(全3巻)の翻訳本が相次いで出版され、数日前には『GOGOモンスター』の翻訳本が450ページに及ぶ1冊の本となって出版された。これらの翻訳本は軒並み、初版で3000部を軽く超える売り上げを達成した。翻訳本の編集を担当したエニブックスのイ・ジョンホン係長は「作家のイメージが先行する作品なので、担当の編集者たちもそれほど期待してはいなかったが…」と驚きを隠せない様子だった。

オ・スウン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る