韓国に自営業者が多いワケ(上)
4人に1人が従事、世界最高水準
中堅企業で部長をしていたキムさん(54)は、昨年初めに退職し独立したものの、投資した1億ウォン(約1330万円)は泡となって消えた。キムさんは退職したものの再就職先が見つからず、昨年10月、ソウル市舍堂洞に25坪の居酒屋を開いた。今年1月までは何とか商売になっていたが、2月からは売り上げが急に下がり始めた。近くに最近人気の無国籍料理を売りにする、40‐50坪の居酒屋が2店オープンし、客が来なくなったのだ。店の家賃や人件費を考えると、1日50万ウォン(約6万6500円)の売り上げが必要なのに、実際にはその半分以下の20万ウォン(約2万6600円)程度しかない。とうとう5月に店を閉めたキムさんは、その後さらに経済的に厳しくなった。もしかしたら、これが韓国の自営業者の実像なのかもしれない。
◆韓国の自営業者数の割合は「世界トップレベル」
韓国の自営業者数の割合は世界でも高いほうだが、収入は給与所得者に比べて低いことが分かった。これは、本紙と韓国経営者総協会が統計庁や韓国銀行の資料を基に、自営業の現況を分析した結果だ。
昨年末現在で自営業者数は613万5000人。全就業者数に対する自営業者の割合は26.5%だった。米国・日本・イギリスなど経済規模上位25カ国の平均は14.4%で、韓国より自営業者の割合が高いのはギリシャだけだ。これら25カ国で1人当たりの国内総生産(GDP)が1万ドル(約122万円)未満だった時代、自営業者の割合は平均26.9%だった。1万5000ドルから2万ドル(約183万円から244万円)だった時代には、その割合は16.8%に下がった。韓国経営者総協会は「産業基盤が弱い、経済発展の初期段階では自営業者の割合が高いが、経済が発展すればするほど大規模な経済が成り立ち、給与所得者の割合が高くなる」と説明する。
昨年の韓国の1人当たりのGDPが1万8000ドル(約220万円)台であることを考えると、韓国は経済規模に比べ自営業者の割合が高いことが分かる。これはアジア通貨危機直後にリストラされた給与所得者が大量に自営業に転じ、それ以降も企業のリストラが定着する中、生活のために独立するケースが続いているためと分析されている。
金承範(キム・スンボム)記者
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