駐中韓国公使が急死、診療所の注射液に疑いも

- 故・黄正一駐中韓国大使館政務公使
黄公使は28日夕方、大使館内の事務室で残務処理をしていた際、近所で購入したサンドイッチを食べたところ、激しい腹痛と下痢の症状を訴え帰宅。翌29日朝に市内中心部の朝陽区光華路にある診療所「ビスタ・クリニック」(維世達診所)でリンゲル注射液の点滴を受けている最中に、呼吸困難に陥り死亡した。
金夏中(キム・ハジュン)駐中大使によると、黄公使は帰宅後も腹痛と下痢が止まなかったため、翌日午前8時半ごろ、自ら車を運転し外国人患者の多いビスタ・クリニックに向かい、点滴を受け始めてから20分後に呼吸困難に陥ったという。診療所側は黄公使の脱水症状を緩和するためにリンゲル注射液を処方していた。診療所では救急医療ができないため、救急隊に連絡した上で心肺蘇生術を施したが、20分後に救急隊が到着した時には既に黄公使は呼吸停止状態だった。そして午前11時半ごろ、黄公使の死亡が確認された。
中国警察当局と衛生部は黄公使の死因を調べるため、韓国大使館関係者の立ち会いのもとで現場からリンゲル注射液の残量を回収した。警察は大使館と家族らの同意を得て、30日午後に司法解剖を実施した。
黄公使の死因は司法解剖で明らかになる見通しだが、中国当局は黄公使が大使級の公使だった点を重視し、韓国大使館側に司法解剖の結果を速やかに通知することを約束した。韓国大使館は本館1階に黄公使の弔問所を設置し、弔問客を受け付けている。
先輩や後輩から人望が厚かった黄公使は延世大出身で、1983年に外務公務員試験12期に合格し外交官となり、在中韓国大使館で参事官、在日韓国大使館で公使参事官兼総領事、在イラク大使館の総領事などを歴任。昨年8月に在中韓国大使館の政務公使として赴任し、6カ国協議に関連する業務を担当してきた。
在中韓国大使館は、黄公使の死因について、前日夕方に食べたサンドイッチ、ビスタ・クリニックで受けた注射液、注射液の点滴速度のいずれかに関係があるものとみている。中国では最近、輸血用の血液をはじめ、偽の食品や医薬品の市中流通が深刻な問題となっている。
北京=朴勝俊(パク・スンジュン)特派員
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