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【コラム】トヨタと富士山(下)

 トヨタと富士山はまた、日本人の訪問者が減り続けているという重要な共通点も持っている。出産率の低下で若年層の人口が急激に減っているためだ。自動車の需要で大きな部分を占めているのが、初めて自動車を買う若者による需要だ。海抜3776メートルの富士山も、体力のある若者が減れば閑散とする。しかし、今やこうした悩みを外国人が解決してくれている。世界の市場でトヨタ自動車を買い、日本で富士山に登る中心層が外国人へと変わりつつあるのだ。日本の製造業と観光業を支えているのは外国人という意味だ。

 では、外国人がトヨタや富士山を訪れる理由は何だろうか。それは日本人自身がトヨタや富士山を「日本で最高に価値あるもの」と誇っているからではないだろうか。富士山に対する日本人の畏敬(いけい)の念は日本各地に「富士」という地名が残っていることを見るだけでも分かる。富士山がかすかに見えるだけでも「富士見」と名付け、心のより所にする。トヨタも地元ではもともと「挙母」と呼んでいたが、1959年にトヨタ自動車の名を取り豊田市に変えた。創業者の豊田喜一郎氏の銅像も、市役所の広場に建っている。こうして、メディアや学者はトヨタを「日本式経営の復活」を象徴する不可侵の領域に高めたのだ。日本人がこう考えているからこそ、外国人としてはトヨタや富士山に行かなければ日本を知ることができないと感じるのだ。

 日本は「自らを愛することこそ外国人から愛される道」という生き残り術を悟っているようだ。外国人に愛される前に、自国民の愛や支持を得なければ、製造業も観光業も成り立たないという事実を知っているのだ。韓国も日本のように近い将来、人口減少時代を迎える。

東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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