「小食の国」日本で大食いがブーム(下)
◆日本のダイエットは官僚主導
これほど激しい「大盛りリバウンド」をもたらした「ダイエットのストレス」とは、どれだけ強いものなのだろうか。
韓国と日本のダイエット・ブームには違いがある。韓国ではタレントがダイエット・ブームをリードしたが、日本では官僚がこれをリードしている。厚生労働省の副大臣2人が「内臓脂肪減らし」を宣言し、6カ月間のダイエットの成果をインターネットで公開した。また、佐賀県知事もダイエットでウエストのサイズがどれだけ変わるかをインターネットに掲載し始めた。こうした中、行政のダイエット運動に参加し、炎天下でジョギングをして倒れ、死亡した市職員までいる。
日本はまだ肥満大国ではない。国連食糧農業機関(FAO)の資料を見ると、日本人の1日平均摂取カロリーは米国・フランス・ドイツといった欧米諸国はもちろん、韓国より低い。昨年末から世界的に問題となっている「トランス脂肪酸」では、1人当たり1日の摂取量基準値をはるかに下回る0.7-1.3グラムだ。そのため日本では、「トランス脂肪酸」問題が米国や韓国ほど大きな社会問題として取り上げられなかった。
それなのになぜ日本で突然、官僚がダイエットを叫び始めたのだろうか。その理由は財政にある。厚労省が掲げたダイエット運動の終着駅を見れば、謎解きは簡単だ。「メタボリック・シンドローム」(内臓脂肪型の肥満に高血糖・高脂血症・高血圧といった疾患を2つ以上併せ持っている複合生活習慣病)を2015年までに25%減らし、医療予算2兆円を節約しようというのだ。厚労省は国民健康調査を基に男性の2人に1人、女性の5人に1人が「メタボリック・シンドローム」に該当するという統計を発表している。京都経済研究所によると、体重64キロの標準体形の男性が20キロ太れば、糖尿病や高血圧などで年平均医療費が2.5倍かかるという。
◆「日本は国民を腹いっぱい食べさせられない」
かつて日本には「国は金持ち、国民は貧乏」という言葉が付きまとっていた。過度な農業保護政策で食料品価格が法外に高かったためだ。だが、90年代初めからこの言葉は聞かれなくなった。輸入牛肉が開放され、日本人が手頃な価格の牛肉を盛んに食べ始めたころだ。物価が下がり、それに伴い国産の食料品の価格も安くなった。
しかし、国民が十分食べて暮らせるようになると、今度は政府が貧乏になった。バブル崩壊後、景気再生を図り資金をやたらにつぎ込んだ結果、財政赤字で国債が天文学的な数字に増えたためだ。中央政府と地方自治体を合わせると、その額は1000兆円に達する。そして再び「国は金持ち、政府は貧乏」というレッテルが貼られてしまった。国民が思い切りたくさん食べ、米国のような肥満社会になれば、肥満による病気が財政を圧迫する。財政が枯渇した国では国民も政府も同じだ。
「メガマック」を平らげる小食の国の大食国民、炎天下でジョギングをする大食の国の小食官僚は、こうした構造から出現し始めたのだ。
東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員
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