アフガン拉致:韓国政府の対応に国際社会から非難集中
タリバンによる韓国人拉致事件は、6週間という期間を経てついに幕を降ろしたが、今回の解決方式に向けられた国際社会の視線は非常に批判的だ。拉致や殺人に手を染めるテロ勢力と主権国家が「対等な」関係で交渉を行い、テロ勢力の要求を受け入れる前例を残し、アフガニスタンのみならず他の紛争地域でも外国人の拉致をさらに助長してしまうことが憂慮されるからだ。
韓国人拉致事件とほぼ同じ時期に自国民2人がタリバンに拉致され、既に1人が殺害、1人は依然として抑留状態にあるドイツ政府は、韓国側がテロ団体と交渉したことに対し不快感を隠さなかった。ドイツのアンゲラ・メルケル首相は先月30日、訪問先の日本で「ドイツ人釈放のためのわれわれなりの努力が、(交渉を通じて釈放という)今回の韓国人人質らの運命によって変わりはしない」と念を押した。この発言について、メルケル首相のスポークスマンは「ドイツ政府が(タリバンの)脅迫に屈して交渉することはあり得ない」という意味だと説明した。さらに、野党「緑の党」の国防担当代表も、「韓国はタリバンに政治的勝利をもたらした」と非難した。
またAFP通信によると、カナダのマキシム・ベルニエ外相も同日、テロ組織と交渉した韓国政府を批判した。外相は、「カナダ政府はテロ勢力といかなる理由があろうとも交渉しない。今回の交渉はテロ活動を助長するだけだ」と語ったという。カナダはアフガニスタンに2500人(70人戦死)を派兵しており、アフガニスタン派兵国の中で4番目に多い。
さらにデンマーク紙「ポリティケン」が31日報じたところによると、同国のペール・シュティーグ・メラー外相は、「危険地域の民間人が拉致される可能性が極めて高くなった。テロ犯がある国家の外交政策を左右する結果を生んだ」と語ったという。
米国務省のトム・ケイシー副報道官は、人質のうち12人が解放された先月29日、「人質が家に帰ることができるようになって喜ばしい」と述べつつも、「テロ犯に譲歩しない、というアメリカの政策はこれまで明白で、よく知られている」と付け加え、韓国政府の対処への不満を間接的に表した。
一方、自国内で反政府テロ集団と外国政府(韓国)の交渉が進むのを黙認するほかなかったアフガニスタン政府のランギーン・ダドファル・スパンタ外相は30日、韓国が人質釈放のためにタリバンの最後通牒(韓国軍撤収)を受け入れたものと見なし、「嘆かわしい」と語った。韓国軍撤収計画は今回の事態より前にすでに持ち上がっていたにもかかわらず、まるで韓国がタリバンの要求に従って撤収を決めたかのように扱われ、タリバンの宣伝戦が勝利を収めたかのごとく誤解される危険があるというのだ。AFP通信によると、スパンタ外相はこの日、ドイツRBBラジオのインタビューに応じ、「国際社会とアフガニスタン政府が恐喝に屈服したという印象を残せば、これは危険極まりないメッセージだ」と語ったという。
アメリカの時事週刊誌タイムの電子版は、今回の事件が前例となり得ることを憂慮する声がある、と紹介した。同誌はまた、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が、▲ アメリカが「テロ団体と交渉できない」という原則を変えることを大衆に訴えかけ、▲事態の初期、TVに出て韓国軍撤収計画を全国民に知らせるなど、幾つもの過失を犯した末にタリバンとの対面交渉に出ざるを得なくなったようだ、と論評した。
そうした中タリバンは31日、さらに多くの外国人拉致を公言した。タリバン側スポークスマンのカリ・ユスフ・アマディ氏はこの日、AP通信に対し「拉致が成功を収めたことが分かってきた。われわれは他の同盟国に対しても全く同じことをするだろう」と語った。
イ・ヨンス記者
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