中国のハッカー、米国防総省にも侵入
世界各国の政府機関を狙った中国のサイバースパイによるハッカー攻撃(コンピューターへの不正侵入)がますます目に余るようになってきた。
最大のターゲットは米国だ。4日付英フィナンシャル・タイムズは、中国が6月に米国防総省のコンピューターネットワークをハッキングすることに成功し、システムがダウン直前の状態に陥ったと報じた。同省は当時、ゲーツ国防長官の執務室につながるネットワークを遮断する非常措置を取り、1週間以上にわたり内部調査を行った。その結果、中国人民解放軍がハッキングの「震源地」であることを確認したという。
米政府関係者は、毎日数百回にわたり国防総省のコンピューターネットワークにひそかに侵入を試みる中国軍のハッキングが強力かつ頻繁になっているほか、今回の事態で米国のシステムをいつでも無力化できるサイバー攻撃能力を備えていることがはっきりしたと語った。中国は昨年10、11月にも、米商務省と陸軍情報システムエンジニアリング部門、宇宙戦略防衛施設などをハッキングしている。
ドイツ、日本、韓国もハッキング被害国だ。メルケル・ドイツ首相は先月末、北京で中国の温家宝首相と会談し、中国のハッカーが「トロイの木馬」と呼ばれるプログラムを使って、ドイツ政府のコンピューターシステムに侵入した疑惑を取り上げ、深い憂慮を表明した。日本と韓国も2004年から05年にかけ、政府機関などが中国のハッカーから無差別攻撃を受けた。
深刻なことは、中国が先端産業技術や国防、武器開発のような機密情報を入手し、有事の際には相手国のコンピューターシステムを無力化するために、政府レベルで組織的にハッカーを養成している点だ。
中国は1997年に人民解放軍所属のハッカー部隊を創設し、現在北京、広州、済南、南京の4軍区にサイバー特殊部隊を置いている。人民解放軍に所属する専門ハッカーだけで1000人に達する。中国軍はまた、コンピューターウイルスで敵国の兵器運用体系をかく乱させるコンピューターウイルス部隊も持っている。
米国もこれに対抗し、ルイジアナ州のバークスデール空軍基地でサイバー戦争に備えた通信セキュリティー、施設監視、ドメイン探知などの防御技術を開発している。ドイツとフランスは政府高官らによるブラックベリー(携帯情報端末)の使用を禁止した。
一方、中国人民解放軍が米国防総省をハッキングしたという報道について、中国外交部の姜瑜報道官は4日、「何の根拠もなく、冷戦的思考に基づいたものだ」と反論した上で、「ハッカー攻撃は国際的な問題で、中国はハッカーの攻撃をしばしば受けている」と述べた。
香港=宋義達(ソン・ウィダル)特派員
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