南北首脳会談:北朝鮮が「アリラン公演」にこだわる理由(下)
「理由は二つある。一つ目は、最高権力者の周りに堅く団結した軍隊と人民の姿を内外に示すこと。二つ目は、見せるものがそれしかないということだ。オルブライト元米国務長官も観覧したが、それは米国も下手に手を出すなという警告だった。外国の首脳に見せれば北朝鮮の位置付けが上がり、自分たちに対し恐怖を感じる、と金正日(キムジ・ョンイル)総書記は思っている。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領にも“われわれに下手な対応を取るな”というメッセージを送ろうとしているのだ」
―マスゲームや芸術公演を主導するのはどんな機関?
「国家体育指導委員会のマスゲーム・芸術公演創作団が労働党宣伝扇動部の直接的な指導を受けシナリオを作成し、創作技術を開発する。行事が本格的なものになると、体操・舞踊指導員など体育分野や芸術分野の専門家が創作団に臨時で配属され、技術指導する。成果があれば昇進のチャンスが広がるため、志願する人が多い」
―アリラン公演終了後、動員された人々にはどんなメリットがあるのか。
「一時、経済状況が良かった時代は振付師らにテレビなど破格なプレゼントが贈られた。指導員(教官)たちは出世のチャンスだから、子どもたちをせき立て成果を上げようとする。だが、子どもたちは何カ月も苦労したとしても袋入りのアメがもらえるのがやっと。経済的困窮が長引き、メリットも少なくなった」
―外国では児童虐待との批判も多いが。
「アリラン公演は平壌の子どもたちの血と涙そのものだ。極寒や猛暑の中、数万人を機械のように動かす訓練をするというのは言語道断。何カ月も勉強できない。何時間も水が飲めず、トイレさえ行かせてもらえなければ、韓国の親たち何と言うだろうか。アリラン公演を称賛するのは、良心が欠落している人々だ」
■チャン・ヘソン氏とは
金日成総合大学語文学部を卒業、北朝鮮の朝鮮中央テレビに記者や放送作家として勤務した。北朝鮮で大人気を呼んだテレビやラジオのドラマ『チョンボクとマンギル』『南から来た手紙』『ある闘士の思い出』などの脚本を書いた。1996年に脱北し、韓国に入国。国家安保統一政策研究所で研究員を務め、定年退職した。現在も北朝鮮文学に関する創作活動を行っている。
姜哲煥(カン・チョルファン)記者
- 南北首脳会談:北朝鮮に「赤化統一条項」の改正要求も 2007/09/29 09:35:07
- 南北首脳会談:北朝鮮が「アリラン公演」にこだわる理由(上) 2007/09/29 10:01:54
- 南北首脳会談:盧大統領のアリラン公演観覧めぐり賛否両論 2007/09/29 10:16:32
- アリラン公演:観覧テープは「利敵表現物」!? 2007/09/29 10:32:02
- 南北首脳会談:島と化した平壌、交通手段は汽車のみ 2007/09/29 10:43:38
- 南北首脳会談:盧大統領夫人のお相手は女盟委員長が有力 2007/09/29 10:59:08
- 「南北首脳会談で拉致被害者・韓国軍捕虜の送還実現を」 2007/09/29 11:25:37
- 金総書記重病説:8-10日が最大の山場か 2008/10/07 08:42:29
- 核問題:北朝鮮が米国に最後通達=朝鮮新報 2008/10/07 08:41:37
- 核問題:ヒル氏訪朝で「重大な提案」があった可能性 2008/10/06 11:39:47
- 金総書記重病説:51日ぶり動静報道、その意図とは 2008/10/06 11:21:00
- 北朝鮮から消えるケータイ(下) 2008/10/05 10:06:19
- 北朝鮮から消えるケータイ(上)
2008/10/05 10:05:53 - 核問題:ヒル次官補は北から重大提案を受けたのか 2008/10/04 08:45:09
- 核問題:ヒル次官補、平壌滞在の予定を延長 2008/10/03 07:43:42
- 核問題:ヒル次官補3回目の平壌入り、最後の談判か
2008/10/02 10:20:44 - 核問題:「今は対北重油供給を中断する時ではない」 2008/09/29 08:17:42













前ページ
画面上へ










