中国製「模造品」家具が韓国市場を席巻(下)
有名ホテルやCMにも
そうかと思えば、テレビのコマーシャルやドラマでも、模造品は堂々と出回っている。有名俳優がいすに座り、「信頼が重要です」と語り掛けるある銀行の広告に登場するエッグ・チェアは、実は偽物だ。つい先日終了したドラマ『コーヒープリンス1号店』(MBC)でインテリア小物として使用されていた「ミス・サイゴン」の照明やソファは、ほとんどが乙支路で購入された模造品なのだ。
また、「デザイン経営」を掲げている企業がデザインに対して「不感症」になってしまっているのも問題だ。巨済サムスンホテルでは当初、高価なソファが使用される予定だったが、結局代わりにタイから安い模造品が持ち込まれたほか、CJグループが運営しているNソウルタワーでも模造品のソファが使用されていることが分かった。ある輸入会社の関係者は「国内の有名デザイナーが手掛けたホテルも、海外の有名デザイナーからコンサルティングを受けた後、それをコピーして建ててしまうケースが多い」と話す。また、あるカード会社では、インテリア業者を通じて社長室用に購入したチャールズ&レイ・イームズの「エグゼクティブ・チェア」(280万ウォン=約35万円相当)が、その後模造品であることが判明し、物議を醸した。
こうした現状について、デザイン・ミュージアムのキム・ミョンハン代表は「ホテルのインテリアを模造品家具で装った財閥関係者に会ったところ、大変恥ずかしいことだが理解してもらえればと思う、と言っていた。デザイン先進国では、広告や公共の場所で、堂々と模造品を使用するのは、想像すらできないこと」と指摘する。「安くてデザインの優れた家具も多いのに、あえて法を犯してまでも模造品を使おうとする理由が分からない」というのだ。
ブランド物のファッション製品の場合、本社の要請や政府の取り締まりで「模造品は不法」といった認識が造成されつつあるが、それほどまだ知られていない模造品家具の場合、社会的な関心が不足しているということが問題だ。ひいては、模造品を売りながらも、オリジナルがどこのメーカーなのかさえも知らない店員が多い。これについて、特許庁・評価チームのチョン・グァンシン書記官は「ルイ・ヴィトンやシャネルなど“著名商標”として認められているブランド品は、例えその商品が商標登録されていなくても、模造品と分かった時点で商標法に触れるため、制裁を受けることになる。しかし、韓国国内ではまだ認識が不足していて、衣類以外の品目では著名商標に登録されるケースが少ないため、実質的な取り締まりはまず無理だ」と話している。
キム・ミリ記者
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