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【社説】次世代移動通信の技術競争で頭一つ抜け出した韓国

 韓国企業が開発した無線ブロードバンド技術「ワイブロ(Wibro)」が、第3世代移動通信で6番目となる国際標準規格として採用された。ワイブロは時速100キロメートルで移動しながらでも高速なインターネット通信を利用することができる無線アクセス技術だ。政府機関である韓国電子通信研究院(ETRI)とサムスン電子やKT、SKテレコムなどの民間企業が共同で開発したこの技術は、KTが昨年6月に世界で初めて商用サービスとして提供を開始した。

 ワイブロが国際標準規格として採用されたことで、韓国は移動通信サービスの30年の歴史で、初めて先進国の企業と同等な立場で競争できる基盤を手にした。また独自に標準技術を開発したことで、これまで米国クアルコム社などに支払ってきた巨額のロイヤルティーを縮小することが可能となった。しかもワイブロは、これまで第3世代移動通信の国際標準規格に認定された6つの技術のうち、データ送信速度がもっとも速く、商用化のためのネットワーク構築費用も少なくて済むなど、技術面やコスト面に優れている。

 ワイブロは有線通信のインフラが遅れているアフリカ諸国など発展途上国のマーケットに進出する場合、ライバルであるCDMA-2000やW-CDMAより優位に立てる可能性もある。また米国の移動通信大手のスプリント・ネクステル社が来年4月にワイブロをベースとしたワイヤレスブロードバンドサービスを開始することを決めており、今後は先進国のマーケットへの進出も期待できる。世界に先駆けてワイブロを利用するためのさまざまな端末機を供給している国内の各メーカーには、大きなチャンスがめぐってきたと言える。

 この機会を生かすには、今後も継続して開発支援や投資、技術開発が行われる必要がある。世界で最初に商業化を実現したとはいえ、ワイブロの国内の加入者数はまだ10万人にも満たず、普及のペースは鈍い。現時点でまだ音声通話が利用できないことが、その原因の一つと考えられる。それというのも、国内の移動通信企業がほかの方式の通信サービスに費やした数兆ウォンが無駄になることを恐れ、ワイブロのサービスから音声通話機能を除外してしまったためだ。

 しかし韓国でワイブロのサービスが定着しなければ、関連技術の蓄積や海外市場の開拓につなげていくことは難しい。端末機や通信装備といった関連技術を開発する上でも、まずは国内市場がワイブロ技術の十分なたたき台とならなければならない。国際標準規格に採択されたワイブロが、情報技術(IT)業界と韓国経済の発展における突破口になることを望みたい。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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