女装を楽しむ韓国の男たち(下)
◆心理的ストレスと緊張解消のために女装
CDは韓国だけの現象ではない。東京・新宿駅近くでは日曜の昼ごろになると、派手な格好をしたCDたちをよく見かける。米国では今年3月、ある30代の男性が自らCDであることを告白し、女性用下着を身に着けてテレビの有名トーク番組『ジェリー・スプリンガー・ショー』に出演した。米国CIAは1993年、CDに対する報告書を提出している。CIAによると「CDのほとんどが異性愛者だが、心理的ストレスや緊張を解消する手段として女装を楽しんでいる。社会的地位が高かったり高学歴者が多く、夫婦生活にも問題はない」という。
一方、韓国のCDたちも事情はそう変わらない。10年にわたりCD生活をしてきたという自営業者のキム某さん(40)は、「幼いころから男は男らしくないといけないと周りから期待され、抑圧に耐えるのがつらかった。女装したときだけはそのような抑圧からの開放感を感じる」と述べた。
アイシャドーを施したサラリーマンのチェ某さん(37)は、「2年前に焼酎を3本飲んで、やっとのことでここに来る勇気を得た。それまでは自分は精神異常かと思っていたが、よく似た趣味の人たちがとても多いことを知って驚いた」と述べた。
こうした現象についてソウル大学社会学科のペ・ウンギョン教授は、「社会で男女の役割分担がはっきりし過ぎていることに対する心理的な重苦しさを感じる人たちが、女装を通じてそのストレスを解消しようとするケースがある」と述べた。
漢陽大学文化コンテンツ学科のパク・ギス教授は、「1990年代以降、服装やヘアスタイルに男女の区別がなくなったユニセックスが流行し始めた。CDを精神病者と考えず、男性が奇抜な服装で自らを表現することを理解すべきだ」と述べた。
■クロスドレッサーの歴史
男性による女装には長い歴史がある。
古代においては、主に男性聖職者が女装を行うことが多かった。男性性と女性性の双方を兼ね備えた人間が完全な人格体と考えられていたからだ。ソウル大学の全京秀(チョン・ギョンス)教授によると、古代北アメリカのインディアンであるナバヨ族を始めとし、複数の北アメリカインディアンの部族は女装した男性を神の使いとして崇拝したという。
個人的な趣向や逸脱のために女装を行う男性たちが現れ始めたのは中世からだ。当時は女性が舞台に立つことができず、劇中の役割のために女装する男性も多かった。韓国の「男寺党」、中国の「軽劇」などもそうだ。自らCDであることを明かして活動する男性が現れたのは最近になってからだ。
世界最大のUCC(ユーザー制作コンテンツ)サイトであるユーチューブには、CD関連の動画が1万4000件以上アップされている。自らが女装した姿やその過程を動画として作成したものだ。また、米国や日本ではCD専門の洋品店やアクセサリー店、化粧品店などもオフラインで営業している。
ビョン・ヒウォン記者
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