北朝鮮人権決議案:韓米、北との核交渉を意識か
「韓国と米国は現在行っている北朝鮮との核交渉を意識し、北朝鮮の人権問題に対する姿勢が明らかに後退している」と指摘する声が上がっている。韓国はもちろん、米国でも北朝鮮の人権問題に対する政府レベルの関心が以前より下がっている。
韓国政府は昨年、潘基文(パン・ギムン)当時外交部長官の国連事務総長戦出馬に際し、国連の北朝鮮人権決議案に賛成したが、今年の決議案では20日、「状況変化」を理由に棄権した。これは「北朝鮮の機嫌をうかがった典型的な例」と批判されている。これまで北朝鮮人権決議案で棄権してきた韓国が、昨年突然「賛成」票を投じたのは人権国家だからではなく、結局「選挙」のためだったというのだ。これについて外交部関係者は「今後の韓国外交の負担になるだろう」と話している。
米国でも北朝鮮との関係に和解ムードが流れ、政府関係者の間では人権問題が歓迎されていない。昨年まで北朝鮮の人権問題について韓国政府と確執のあったレフコウィッツ北朝鮮人権特使のオフィスは休業状態だ。昨年10月の北朝鮮の核実験以降、ブッシュ大統領の政策が「北朝鮮に対しては妥協」という方向へ急転換したため、特使の活動は目に見えて減少している。
米政府は北朝鮮人権法に基づき毎年使用できる2400万ドル(約26億円)の資金を全く行使していないことも先日、明らかになった。ウィトン北朝鮮人権次席特使は12日、「米議会の予算執行が未承認のため行使していない」と理由を説明したが、これは北朝鮮の人権を改善しようとする米国の意志が弱くなったためと受け取られている。
また最近、米国に定着した脱北者の永住権審査も延期されていることが分かった。ワシントンの外交消息筋は「米国に滞在している一部脱北者は今秋、永住権を取得する見通しだったが、審査は先送りされている。北朝鮮の核無能力化問題が解決してから話し合われるだろう」と述べた。
一方、北朝鮮のパク・トクフン国連次席大使は、北朝鮮の人権決議案における韓国政府の棄権について「(同じ)民族は民族だから」と、前向きに評価した。だが、日本の高須幸雄国連大使は「韓国政府が賛成するものと期待していたが、棄権したため失望した」と述べた。
ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員
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