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インドの自動車にサイドミラーがないワケ

 現代自動車のインドの第2工場の竣工式を取材するために、先週チェンナイを訪問しました。チェンナイはインドの4大都市の一つで、南部地域の経済、貿易、教育の中心地として有名です。一時「マドラス」と呼ばれたこの都市は、現代自をはじめとするグローバルメーカーのフォード、現地メーカーのマヒンドラ&マヒンドラなどの工場が位置しているインド自動車産業の中心地でもあります。

 チェンナイに滞在している間、インドの自動車について、面白い光景を目にしました。

 まず、インドを走る車の中には、左右のサイドミラーがない車が多いのです。万が一あったとしても、運転席のある右側だけに付いていたり…。インドの自動車は、イギリスや日本のように右ハンドルです。インド人は基本的にバックミラーに頼って運転しています。このため、インドで車を販売する際は、サイドミラーは標準仕様でなく、オプションとなるのです。

 また、ドアや窓のないバスも多く見受けられました。本来ドアと窓があるべき所には大きな穴が開いています。インドを走るバスのほとんどは、基本的な骨組みだけしか備えていないといっても過言でないでしょう。そして猛暑であるにもかかわらず、エアコンがありません。出発するバスに向かって走り込み、まるで曲芸でもするかのようにぶら下がる光景や、乗客が多過ぎてバスが一方に傾いたまま走っている姿も、何度も目にしました。

 また、インドで車を販売する場合、何よりもクラクションを丈夫に作らなければなりません。理由は、すべてのドライバーがクラクションを鳴らし続けて運転しているからです。自動車に加え、三輪タクシー、バイク、自転車、その上、牛までが所狭しと共存する道路で、ドライバーはサイドミラーなしに運転しているため、自分の存在を知らせるためには、おのずとクラクションを多用するようになったといいます。本当に不思議だったのは、前に車がいなくても鳴らしていることです。駐在員らの話によると、人間が呼吸するのと何ら変わらないといいます。

 このほか、1960-70年代に生産された古い車が多いのも特徴です。「あんな車が本当に走るのか」と心配になるくらいです。ところが、こうしたところがわれわれにとって大きな希望となるのです。なぜかというと、それだけ買い替え需要が多くなってきているからです。韓国はもちろんのこと、そのほかの市場と比べても特異な様相を醸しているインド市場で、現代自がどこまで踏ん張れるか、国民は皆注目しています。

宋東勲(ソン・ドンフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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