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【記者手帳】企業に「ノー」と言わない中国

 「不対企業説不」(企業にノーと言うな)-。

 社会主義国家であるはずの中国の役所に掲げられたスローガンだ。天津経済技術開発区広報室の易理団・宣伝課長は「法律に違反しない限り、企業の要求を最大限聞こうという意味だ」と説明した。

 中国の経済特区における企業誘致競争には、資本主義社会からやって来た記者も驚くほどだった。天津開発区では企業と政府関係者の人脈づくりを支援する「人脈通運動」を展開している。コネが重要な社会なので、役人と外資系企業の関係者に交流の場を提供することが狙いだ。当局が労組を説得し、賃金凍結を認めさせるなど、とても想像できない現象も起きている。

 こうした哲学は宣伝面にも見られる。同開発区の広報室には冒頭で触れたスローガンが掲げられている。記者が当局に求めた資料を入手できなかった際にも、数時間後に記者がいる場所を探し出して、ロビーに資料を預けていくほどであった。礼を言うと、担当者は「韓国企業が投資してくれるなら何でもする」と答えた。

 蘇州工業団地では、当局が不動産仲介業務までを行っている。工業団地の事務室やアパートの賃貸情報をコンピューターに集めておき、企業に提供している。投資誘致に向けては、銀行も当局と一体で動く。

 同団地にある中国工商銀行には、投資相談のために訪れた企業が使用できる無料の部屋が数十室用意されている。企業は投資判断を行う際にここでインターネット、電話、ファクスなどを利用できる。こうした企業は必然的に工商銀と取引を行うことになる。

 全羅南道の大仏工業団地でトラックの通行の邪魔になる電信柱を撤去するのに3年もかかった韓国。一方、企業にノーと言わない中国。この違いが両国の未来にどのような変化をもたらすのか気になる。

京畿南部取材本部=趙義俊(チョ・ウィジュン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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