朝鮮人は戦争加害者なのか、被害者なのか(中)
昨年、歴史認識論争を引き起こした『ヨーコの話』(原題:『So Far from the Bamboo Grove』、ある在米日系人女性の韓国引き揚げ体験談)について、米カリフォルニア大学サンディエゴ校の米山リサ教授は次のように語っている。「『ヨーコの話』は『小公女』とよく似たストーリーになっている。双方とも米国以外の植民地主義の歴史を背景にしており、植民地支配の歴史が米国人とは無関係な印象を与える。そのため『ヨーコの話』は米国の主流社会で戦争被害を描いた本として好まれてきた。この本で朝鮮における日本の植民地支配という歴史的背景が空白になっているのは、米国に自国の植民地支配の歴史認識が欠如していることと関係していると言えよう」
延世大学国文科の辛炯基(シン・ヒョンギ)教授も『ヨーコの話』について次の通り述べている。「この本に関する論争で、記憶の中の戦争は民族的な戦線を引くことで始まった。しかも日本人の記憶が(自らのことを)被害者と名乗るとは!だが、よく考えてみると、果たしてすべての韓国人が常に被害者で、すべての日本人が常に加害者だったのだろうか。つらい迫害や受難の体験を語るのは、集団的なアイデンティティーを確保する方法の一つだ。“善なる韓国”は悪者である他者と一線を画し、はっきりと区別されている。しかし、“日本人の記憶”を粉砕したからといって“韓国人の記憶”が勝利するわけではないだろう」
このように、この本はこれまで両国ともタブー視してきた「困惑の領域」へと思考の地平線を広げている。被害国の被害者は声を上げ、加害国の加害者は糾弾されてきた。ところが、この構造では「加害国の被害者」と「被害国の加害者」は見えてこない。加害と被害ははっきりと区別できるものではなく、複合的かつ重層的に絡み合っているものだが、両国のナショナリズムがぶつかり合うとき、彼らの立つ瀬はない。
兪碩在(ユ・ソクジェ)記者
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