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障害児に文学を教える韓国版「サリバン先生」

小説家ソン・ソクジェさんの母チェ・ビョンスンさん、自閉症やダウン症候群の子どもたちに勉強を教える

 京畿道軍浦市に住むチェ・ビョンスンさん(77)は、近所の老人福祉会館で「サリバン先生」と呼ばれている。見ることも聞くこともできないヘレン・ケラーに勉強を教えたアン・サリバンのように、多くの障害児に勉強を教えているからだ。

 チェさんは2005年からダウン症候群、自閉症、発達障害などの障害を持つ子どもたちに対し、1週間に1‐2時間ずつ国語や文学、数学を教えている。高齢にもかかわらず国語や文学を教えることができるのは、還暦を過ぎてから大学の文芸創作科を卒業したほど文学に対する情熱を持っているため。チェさんは東仁文学賞を受賞した小説家ソン・ソクジェさん(48)の母だ。長男のソクジェさんを含め、2男3女を育てたチェさんは、長年にわたり心の中で温めてきた文学に対する夢をやっと実現できるようになった。1999年には68歳という年齢にもかかわらず、修学能力試験(日本の大学入試センター試験に当たる)に合格し、某女子大の文芸創作科に入学、世間の注目を集めた。

 そんなチェさんが障害児たちに勉強を教えることになったきっかけは、障害を持つ孫の世話をした経験があったからかもしれない。現在カナダの高校に通う孫は、聴覚障害のために幼いころから家庭教師に言葉を習うなど苦労してきた。そしてチェさんはそんな孫を見ながらいつも心を痛めてきた。その体験があったからこそ、チェさんは06年に知り合ったキム某君(14)に特別な関心を持って勉強を教えた。

 「キム君は最初、『ママ』程度の基本的な単語しか話すことができませんでした。いくら教えても単語を覚えることができず、どうすればいいか悩んでいました。ところがキム君がわたしと一緒にいるのを面白がるようになったんです。そしてキム君の母親もわたしに感謝してくれたので、ずっと勉強を見てあげることになりました」

 キム君はまだ話すことはできないが、すべての人を無条件警戒していた閉鎖的な態度はなくなった。チェさんと勉強する日には約束の時間よりも早くやって来て、1週間ぶりに会うチェさんの頬にキスをした後、友人や先生の話を身振り手振りで一生懸命伝えようとする。

 「最近は遠足に行くと、自分より障害の重い子どもたちに道案内をしたり、模範生徒の表彰状を受け取ってきたり、とても成長しています。特殊学校の小学課程卒業の写真をとても嬉しそうに見せてくれました」

 60歳をはるかに超えてから大学を卒業したチェさんは、「キム君も学業は遅れているけれど、徐々に自分のしたいことができるようになると信じています」と話す。チェさんは、中学課程に進んだキム君が今後挑戦できそうなことを見つけるため、サムルノリ(韓国の伝統芸能)楽団の見学や美術館などを訪問し、キム君に何が向いているか探しているという。

 「キム君はうまく話すことはできないけれど、自分が好きなことをしながら、人を助けることができるような大人に育ってほしい」

 チェさんは「障害児だからできなかったり、学ぶことすらできないというケースがあまりにも多い。わたしが動けなくなる日まで、そんな子どもたちを教えていきたい」と話した。

軍浦=キム・ジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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