脱北ルートを行く(上)
【特集】天国の国境を越える
本紙特別取材チームが脱北者の中国脱出に同行することを決めたのは、昨年6月だった。かなりのリスクを覚悟しなければならないため、反対意見も多かった。しかし中国脱出で完結する脱北の全過程を理解するのに、取材は不可欠だった。
取材チームは2007年8月15日から11月20日まで、2度にわたり脱北者の中国脱出に同行した。この中国脱出には脱北者とまったく同じ身分で参加した。同行した脱北者たちには取材であることを伝えた。脱北者たちはタイに向かったが、不法入国だった取材陣は同行したルートに沿って、中国→ラオス→タイ国境を再び引き返さなければならなかった。
8月21日、中国・ラオス国境。山道が行き止まりになると、脱北者たちは川に飛び込んだ。川の流れは速かった。取材チームの一人が足を滑らせ流された。彼は岩にぶつかり、擦り傷だらけになった。水中からビデオカメラを取り出すと、幸いテープは無事だった。ビデオカメラは捨てた。
数時間後、歩みが遅れ始めたのは取材陣だった。川で足を滑らせ足首をけがしたのだ。前へ進むスピードが落ち、ガイドがイライラし始めた。「こんなことをしていたら全員捕まってしまう」取材陣は仕方なく「同行をあきらめ残る」と言った。すると脱北者が反対した。「人を見捨てていけるものか」彼らの手を握りさらに3時間、這うように進み、やっとの思いでラオスに入った。
ラオス国境警戒所、8月22日。不法入国者として扱われるのを逃れるため、再び中国に密入国した。最短コースを選んだ。ラオス・中国国境警備隊の建物の裏手に隠れ、走り出したところ、ラオス警察に捕まった。パスポートを奪われ5時間後、警察幹部がやって来た。彼は事前に取得しておいたラオスのVISAを見て、早とちりした。「ミスで入国印が押されていませんね」天の助けでわたしたちは釈放された。
特別取材班
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