【社説】二人の元大統領が怒りをあらわにした本当の理由
金泳三(キム・ヨンサム)元大統領がハンナラ党の公認から外された金武星(キム・ムソン)議員と金徳竜(キム・ドクリョン)議員に会い、「ハンナラ党のおかしな動きや高慢さを正さなければならない」という趣旨の発言を行った。
金大中(キム・デジュン)元大統領も次男の金弘業(キム・ホンオプ)議員や側近の朴智元(パク・ジウォン)氏らを公認から外した民主党に対し、「党は汚職に関連した者を排除する責任もあるが、身に覚えのない無実の問題で犠牲となった者の悔しさを晴らしてやる責任もある」と非難した。
自ら政党を結成してそこから大統領となり、あるいは大統領になってからその政党を思いのまま操ってきた二人の元大統領が、今になってその政党に対する不満をあらわにし、報復を宣言したかのような状況となっている。自らの側近や息子が公認から外されたからといって、その政党の候補者に投票しないよう有権者に呼び掛けるというのは、軍事独裁時代の大統領さえも行わなかったことだ。
金泳三元大統領は今回の大統領選挙前の党内予備選挙で李明博(イ・ミョンバク)候補を支持し、金大中元大統領は分裂した旧与党勢力をまとめるために背後で必死に動いた。二人が自らの功績を認めようとしない党の執行部に対して不満を持つのは仕方ないとしても、これまでの人生で自分たちの発言や行動に常に「民主化」という看板を掲げてきた元大統領としては、今回の行動や発言は自らの政治的な品格を落とす結果になると言わざるを得ない。
金泳三元大統領は、「信頼がなければその政権は成り立たない」と発言した。この発言はハンナラ党には政治的信頼が欠如しているために出たものではなく、次男の金賢哲(キム・ヒョンチョル)氏が公認されなかったことに対する不満から出た発言だ、と多くの国民は考えている。
金大中元大統領は息子の問題について、「同じ問題に対し前回は大丈夫だとして公認しておきながら、今回はダメだといって公認から外すのは、一事不再理という原則に反する」と述べた。利権をあっせんして数十億ウォンを不正に手にした自らの息子が、その不正にもかかわらず前回の選挙では公認された。しかしその公認を行った政党と支持者たちは、「金元大統領の政治的小作人」と国民全体のあざけりの対象となってしまった。このように口では語り尽くせないつらい事情があったということを、金元大統領は本当に理解できていないのだろうか。
政党政治の生きた証人であると同時に民主化運動の先頭に立っていた二人の元大統領が、今は自らの私的な欲望とその言動ですべての国民を失望させているのだ。
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