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【社説】人権委、北の人権問題に正面から取り組みを

 国家人権委員会が韓国に定住する脱北者1万3000人以上を対象に、北朝鮮で行われている拷問など、北の人権侵害の実態について、4月から調査を行うと発表した。

 2005年に行われた「北朝鮮人権・難民国際会議」で、ある脱北女性は、脱北者収容所で女性が子どもを出産すると、看護師が子どもの顔にぬれたタオルをかぶせて殺していた、と証言した。先週末から放映されている本紙制作のクロスメディア・ドキュメンタリー『天国の国境を越える』では、中国人が鴨緑江の中州にある北朝鮮領内の島に船で近づき、ソーセージを投げつけてそれを北朝鮮住民が拾い上げて食べるのを見物するのが、一人当たり200人民元(約2900円)の観光コースになっているという、余りにも悲惨な現実を伝えている。

 このような状況の中にあっても、金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)の両元大統領が政権を握っていた時代には、人権委は北朝鮮の人権問題について関知しないとの立場を明確にしてきた。人権委は06年12月、韓国政府が実効的な管轄権を行使できない北朝鮮地域での人権侵害は、人権委が取り扱うべき対象に含めることはできないという公式の立場を表明していた。イラク派兵の際にイラク住民の人権を問題視していた大韓民国の人権委が、このような話にもならない主張を平然と行っていたのだ。

 旧西ドイツは61年から統一までのおよそ30年間、「東ドイツの人権侵害事例の記録を保管する施設」を運営し、東ドイツの人権侵害事例4万1390件について調査を行った。東ドイツは西ドイツ政府に対して保管所の閉鎖を要求し、そこに勤務する者に対しては刑事処罰を行うと定めた法律まで制定した。そのため保管所に勤務していた人たちは、東ドイツの脅迫を恐れて海外旅行もできなかったという。しかし西ドイツは圧力に屈することはなかった。そのため保管所は東ドイツの政治家に対する無言の警告と圧力になったのだ。

 大韓民国憲法第3条では、北朝鮮を大韓民国領土の一部と規定している。北朝鮮住民も大韓民国の国民と同じ権利を持つということだ。われわれが脱北者を受け入れるのもそのためだ。人権委は北朝鮮の住民が直面している人間以下の苦痛、中国や東南アジアでの脱北者の苦痛について調査を行い、その実態を多くの人に知ってもらわなければならない。統一後に北朝鮮の同胞たちが、あのつらかった時代に韓国政府は何をしてくれたのかと問いただしてきたときに、何か言えることがなければならないだろう。

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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