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「中国の公安に捕まるより死ぬ方がまし」(上)

【特集】天国の国境を越える

 19歳のイ・ヨンファさんは2006年、豆満江を渡った。1年前に豆満江を渡った母パク・スンシムさん(44歳)は服の繕いをしてお金を貯め、娘を脱出させた。今日は07年8月16日。前日に北朝鮮を脱出した弟のヨンギュ君(17歳)と合流。家族はこの日を絶対に忘れないという。

 北朝鮮で暮らしていたある家族が中国の瀋陽に集まってから、まる3年が経った。しかし今日、ヨンファさんは中国を脱出する。

 娘の脱出時間は午後8時。家族は車座になって食事をした。食事を急いで済ませ、ヨンファさんは荷物を背負った。「行って参ります」。笑って手を挙げ、お辞儀をした。残された母と弟は再びお金を貯め、ヨンファさんの後を追うことになる。外は雨が降っていた。ヨンファさんが道で携帯電話を取り出した。「お母さん、これまでいい娘じゃなくてごめんね。必ずうまくいくと信じて、あんまり心配しないで。わたし、泣かないようにしたのに。お母さん…」。彼女の顔が歪んだ。「お母さんと会えるのはこれが最後かもしれない」

 同じころ、瀋陽にある別の隠れ家では、7人の脱北者が出発を待っていた。名簿は1週間前に確定していた。チョン・チョル君(8歳)、ミン・ヨンミさん(21歳)、ソン・クムジャさん(23歳)、パク・ヨンシルさん(20歳)、チョ・ヒヨンさん(21歳)、キム・ミョンスンさん(57歳)。チョル君を除き、皆女性だ。脱北者の支援団体、トゥリハナ宣教会に属する宣教師が繰り返し念を押した。「捕まっても他の人の話をしてはいけません。みんな捕まってしまいますから」

 別れの時間。ヨンミさんの姉、クムミさんと義理の兄、そして2歳の甥は、後から出発することになった。一行の人数が増えれば増えるほど、公安(中国の警察)に捕まりやすくなる。親しい姉妹が抱き合って涙を流しているのに、泣き声は全く聞こえない。「泣き声がすると、隣の家の人が通報するんです」と宣教師が語った。

特別取材班

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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