【コラム】経済回復の大きな波を作るには(上)
総選挙も終わり、李明博(イ・ミョンバク)政権は政策のすべてを経済中心に推し進めるかのような雰囲気だ。このような姿が国民の支持を受けているのは間違いない。
ただし今の時点で確認すべきことは、何が最優先で何がその次に来るべきかを区別することだ。どれがメインディッシュなのか分からないフルコースのような経済政策が乱発されると、国民は混乱し、好況の波も通り過ぎてしまうだろう。
まず李明博政権が描く大きな構図を振り返ってみよう。政府はとりあえず税率の引き下げや財政支出の拡大、規制緩和などにより景気を刺激したいと考えているようだ。この上さらに1カ月から2カ月後に金利の引き下げまで行えば、景気の後退を防ぎ再び上昇させる最小限の条件は整えられると判断しているようだ。
政府が信じる景気回復のための策はこれだけではない。サムスンなど大企業が来週以降、大規模投資の計画を発表し、外国人投資までが加われば、遅くとも来年には目に見える形で結果が現れる、と政府は考えている。
回復の兆しが確実なものとなれば、不動産関連税制や規制を大幅に緩和し、「景気がよくなった」という雰囲気を肌で実感できるようにしたいというのが狙いだ。
しかしこのように何か非常に人為的な景気回復のための作業は、あくまで夢の中のパラダイスだ。国外の状況についての情報が、ある程度遮断されていた時代には通用していたかもしれない。
世界的な金融危機が2年から3年ごとにやって来るこの時代に、金利の引き下げや財政支出の拡大で経済の回復に成功した国を見つけるのは難しい。いつサブプライム問題や穀物価格・原油価格高騰のような突発的な事態が起こるか分からないからだ。
大企業による大規模投資の効果も以前ほどではない。例えば多国籍企業が投資を拡大すればするほど、韓国よりも他国で雇用を増やすだけだ。そのため従来の金融・財政政策では好況の波を作り上げるには役不足であることを、多くの先進国はすでに見抜いている。
もちろん政府が景気回復のきっかけを作るために、やってみる価値のある政策はある。減税や補正予算、首都圏での工場建設許可なども可能だろう。しかしこれらは単なる努力の一貫であり、決定打とはなり得ないものだ。
これらの単発的な景気刺激策は、内容が不十分なら小さな波を起こすのにとどまり、使い道を誤ればバブルを起こす結果ともなってしまう。
宋煕永(ソン・ヒヨン)論説室長
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