米国産牛肉:ネット上に飛び交う根拠なきデマ(下)

- 米国産牛肉の輸入反対運動が中高生にまで広がっている中、ある高校生の携帯電話に届いた「怪談」を伝えるショートメッセージ。/写真=キム・ジェゴン記者
この2週間の間、ネット上で飛び交っている米国産牛肉に関する「怪談」の共通点は、あたかも専門家の意見のように見せかけているということだ。「韓国畜産研究所の研究員です」という書き出しで始まる書き込みもその一つだ。
この書き込みでは、「韓国の牛は菜食、米国の牛は肉食だ。従って韓国の牛は安全で、米国の牛は奇形だ」という二分法的な論理を展開している。これはちょっと見ただけでは、国策に関する研究機関の研究員が書いた文章だと思うだろう。だが、「韓国畜産研究所」という機関は、政府ですら実態を把握していない。農林水産食品部の関係者は「韓国の牛も米国と同じように、以前は動物性の飼料を多く与えていたし、一部は現在も与えている」と話している。
◆科学的なアプローチせず個人攻撃
先月、米バージニア州で亡くなったある女性も、米国産牛肉の輸入反対論者たちの注目の的となった。ネット上に書き込まれたこの女性に関するコメントは、ネットニュースの内容を引用している。当時、ネットニュースは米NBCテレビの報道を引用し、「米国で変異型CJD と推定される患者が発生した」と報じた。
だが、NBCテレビのニュース原稿を見たところ、この患者が変異型CJDであるという推定はしていなかった。また、米国農務省は4日、この患者が「米国疾病予防管理センターによる予備調査の結果、変異型CJDで死亡したものではないことが判明した」と発表した。
一方、米国産牛肉を原料とし、韓国で生産されたビーフジャーキーや薬剤カプセルを使っただけでも、変異型CJDで死亡する可能性があるといううわさも、消費者の不安心理を増幅させた。だが、こうしたうわさを流す人たちもまた、これまで米国から入ってきた多くの薬剤、化粧品、食品が果たしてBSEに汚染していたのかという質問には答えていない。
BSEをめぐる「怪談」は、科学的な分析や合理的な批判ではなく、個人攻撃につながるだけだ。「MB(李大統領のイニシャル)=mad bull(狂った牡牛)だ。国をダメにする名前をお持ちですね(“狂牛.net”の書き込み)」といったようにだ。
金正薫(キム・ジョンフン)記者
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