韓国で相次ぐミュージカル上演不許可騒動(下)
◆市場性が分かると「上演ダメ!」
1977年のトニー賞受賞作『アニー』は、アメリカのミュージカル市場では「賞味期限切れ」の作品だった。シナリオと音楽を輸入したソウル市ミュージカル団は毎年契約を更新、年末に世宗文化会館でこのファミリー・ミュージカルを上演し、ヒットさせてきた。子役たちのパワーにあふれ、全体的な作品の質も高いことから、昨年「韓国ミュージカル大賞」のベスト外国語ミュージカル賞も受賞した。すると、上演権を得たアメリカの著作権関連エージェンシー「MT」が「ツアーメンバーを組み、アジア公演を行う計画」とし、公演不許可を通知してきた。
ソウル市ミュージカル団のユ・ヒソン芸術監督は「最も需要が高い12月末の上演を告知していたため、当惑した。次回のライセンス(上演権)確保が難しくなる可能性があることから、抗議は断念し、急きょほかの作品を探すことになった」と話す。演劇評論家のチョ・ヨンシン氏は「市場性のある場所でツアー公演を行うのはごく当たり前の資本論理」と言いつつも、「公演会場や時期などの不確実要素があり、『アニー』のツアー公演が行われても、ライセンス公演ほどの反響があるかは不透明」とみている。
この二つのミュージカル公演にまつわる騒動は、韓国に「リメーク市場」が存在することを証明している。イギリスは、アメリカから上演権を獲得した『マイ・フェア・レディ』『オクラホマ』をリメークし、再びアメリカに販売しており、韓国の「オーディ・ミュージカル・カンパニー」もアメリカからシナリオと音楽を買い受けた『オール・シュック・アップ』を日本に輸出するなど、ライセンス市場でも新たな付加価値が創出されているからだ。ミュージカル評論家のウォン・ジョンウォン氏は「著作権交渉の際、リメークも認める条項が必要。リメーク関連著作権は細分化されるべき、という教訓が得られる」と話している。

- ミュージカル『アニー』の一場面。/写真提供=世宗文化会館
朴敦圭(パク・トンギュ)記者
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