指揮者ケント・ナガノさん、陳銀淑さんとの絆を語る
国際的に名声を博する日系米国人の指揮者ケント・ナガノさん(写真)が、韓国出身の世界的な作曲家、陳銀淑(チン・ウンスク)さんと、音楽を通じ強い絆で結ばれていることを明かした。ナガノさんはドイツ・ミュンヘンの由緒あるオペラ劇場として知られるバイエルン国立歌劇場と、カナダのモントリオール交響楽団の音楽監督を兼任している。このほど、ソウルの世宗文化会館でモントリオール交響楽団の韓国公演(4月18、19日)を行うため来韓したナガノさんが、記者懇談会の席上、陳さんと強い絆で結ばれていることを自ら口にしたのだ。
「実際のところ、作曲家が必ずしも人がいいという保障はない。でも、陳銀淑さんは性格もいい」
ナガノさんは1999年、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を率い、陳さんが作曲した『時間の鏡』を演奏したのを皮切りに、昨年ミュンヘンで初演し成功を収めたオペラ『不思議な国のアリス』や、今年米国では初めて、ニューヨークのカーネギー・ホールで演奏した管弦楽曲『ロッカーナ』など、陳さんの主な作品の初演を手がけてきた。陳さんが作曲した作品の指揮は必ずナガノさんが担当するといわれるほど、二人は音楽界のパートナーになってきた。そんなナガノさんは陳さんについて、「われわれの世代の中で最も抜きん出た才能を持つ作曲家の一人だ」と語った。
一方、ナガノさんは「20世紀の作曲家で好きな人は誰か」という質問に対しては、いつも「ベートーベン、モーツァルト、バッハの3人の名を挙げる」という。その理由についてナガノさんは「彼らの音楽は21世紀を生きているわれわれにも大きな影響を与えている」とした上で、深く考えずに演奏すれば、せっかくの傑作も慣習という落とし穴にはまりかねない」と話した。
このため、ナガノさんは最近、フランス革命とベートーベンの交響曲第5番(『運命』)の関係について考察した新アルバム(ソニーBMG)を発表した。ナガノさんは「ベートーベンはわたしの娘が大好きな映画に出てくる犬の名前であり、わたしが見た自動車のコマーシャルのBGMでもある。われわれの世代にとってベートーベンとは何なのか、その意味を問い続けなければならない」と述べた。
19世紀の後半に日本から米カリフォルニア州に渡った移民の子孫であるナガノさんは、「わたし自身はイタリア語、ドイツ語、フランス語、英語の4カ国語を使うが、日本語はよくできない。家族は時々不満を漏らすが、わたしは幸いにも、世界の共通語である音楽で自分を表現できる」と語った。
キム・ソンヒョン記者
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