米国産牛肉:米国、韓国の世論に配慮か
USTR代表「韓国の検疫主権を認める」
韓国国内で米国産牛肉問題が収まる気配を見せない中、米国政府が譲歩する姿勢を示し始めた。
米国貿易代表部(USTR)のシュワブ代表は12日の声明で、「米国で狂牛病が発生すれば、米国産牛肉の輸入を中断する」とする韓国政府の立場を受け入れる意向を明らかにした。米国はこれまで、「米国国内での狂牛病発生の事実だけで(韓国側が)輸入を禁止することはできない」との内容について、撤回は許されないとの立場を表明してきた。
今回米国政府が韓国政府の要求を受け入れる方向へと態度を変えたのは、韓国国内で否定的な世論が広まった場合、米国産牛肉の販売に悪影響が及び、米国の国益にも合致しないと判断したためとみられる。
また、韓国で米国産牛肉問題が長期化した場合、米国は日本など他の国との牛肉交渉でも不利な立場になりかねない。米国政府は当初、米国産牛肉の輸入規制を事実上全面的に撤廃した韓国との合意内容を土台として、日本など他国に圧力を加える計画だった。
しかしこれについて韓国の通商専門家たちは、米国の声明は原則について言及しただけであり、韓国政府が関税貿易一般協定(GATT=現・世界貿易機関〈WTO〉協定)第20条を根拠として米国産牛肉の輸入を中断した場合、通商摩擦が起こりうる可能性は今も残っているとしている。
仁荷大学の鄭仁教(チョン・インギョ)教授は、「米国で狂牛病が発生し、韓国政府がGATTの規定に沿って輸入を中断すれば、米国がこれに対して異議を唱えずにそのまま認めるという意味の発言ではない」と解釈した。
通商交渉本部のキム・ジョンフン本部長もこの日行われた韓米自由貿易協定(FTA)聴聞会で、「GATT第20条を援用した例外的な措置(輸入中断)は当然のこととして認められており、相手国(米国)も認めている」としながらも、「例外的な措置を行うのが妥当かどうかについては、考えの相違が表面化する可能性もある。そうなれば、合意文にはこれに対する紛争の手続きに関する規定がないことから、WTOの規定に沿って紛争の手続きが進められるだろう」と述べ、事実上紛争の可能性が残っていることを認めた。
この日、米下院アジア太平洋環境小委員会のファリオマベガ委員長は会見で、「近く米国議会で米国産牛肉の安全性についての理解を求めるための聴聞会を開催したい。韓国からも政府に属さない専門家を招待するつもりだ」と述べた。
ワシントン=崔宇晢(チェ・ウソク)特派員
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