【社説】韓米牛肉交渉で誤訳した担当者の英語力
韓国政府が韓米牛肉交渉で、米国の「動物性飼料禁止措置」についてしっかりと理解もせず、さらに国民に説明するためのQ&A資料を作成した際には、誤訳という単純なミスまで犯していたことが明らかになった。米国は最近、「30カ月未満の牛は加工処理時の検査で不合格になった場合でも、脳と脊髄(せきずい)を除去することなく動物性飼料として利用できる」という政府の決定を官報に掲載した。ところが韓国政府は、「米国は30カ月未満の牛でも、加工処理時の検査で不合格となった場合、脳と脊髄を除去しなければ動物性飼料としての使用を禁止するという措置を強化した」と、完全に正反対の説明を行っていた。
韓国政府はこの問題について、「米国食品医薬局の報道資料をしっかりと検討しないまま、2005年に立法予告された内容がそのまま施行されたものと誤って認識していたようだ」として、「実務における単純ミス」と説明している。米国側が交渉の過程で「動物性飼料の禁止」に関する内容についてしっかりと説明を行っていたにもかかわらず、韓国側の交渉担当者がその内容をきちんと理解できていたかについては分かっていない。
今回の誤訳問題は、韓国政府の対外交渉能力のレベルを端的に示している。韓国の公務員は英語を駆使する能力に大きな問題があり、英語で作成された法律関連文書や交渉に関する専門的な知識も足りない、と常々指摘を受けてきた。2006年には経済協力開発機構(OECD)が「派遣されてきた韓国の公務員は、英語で意思疎通を行い文書も作成しなければならないOECDの勤務環境に適応できていない」という不満を、電子メールで韓国政府に伝えてきたこともある。
「公務員ジョブローテーション制度」に従い、政府内の通商・国際協力担当の局長や課長は、その職務に従事する期間が平均で1年にも満たないという調査結果もある。これが事実なら、外国語どころか専門性を修得する十分な時間も与えられないことになる。今回の問題を契機として、韓国政府は対外交渉担当者に対する再教育、再養成、外部からのスカウトなど、さまざまな対策を真剣に見直すべきだろう。
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