【萬物相】「南男北女」カップルの愛の行方
2006年、大学教授訪朝団の一員として平壌を訪れた高麗大の朴竜根(パク・ヨングン)教授は、案内役を務めた27歳のキムさんがとても美人で優しかったことに感動した。パク教授はキムさんに「長男の嫁にしたい」と告げ、同行者たちも応援した。そしてパク教授が平壌を後にする日、キムさんも「将来のお義父(とう)さん」とあいさつした。パク教授もまた「未来の嫁」へプレゼントを渡した。だが、こんな感動的な出会いをした二人が、その後再会することはなかった。パク教授の息子たちも「訪朝したいと思う」と言っていたが、南北関係の硬直化で実現しなかった。
金剛山の観光事業を展開する現代峨山の尹万俊(ユン・マンジュン)社長は昨年7月、ある会合で、金剛山で働いていた韓国の男性と北朝鮮の女性のカップルの裏話を明かした。尹社長によると、「女性の両親が平壌から金剛山まで来て、韓国の男性に会ったと聞いた」という。そして「二人の結婚について、北朝鮮側の関係者たちも多方面に働きかけてくれたが、結局はうまく行かなかった」と語った。その上で「南北の男女が結ばれる日も遠からず来るのではないか」と話した。
一方、金剛山観光地区で働く別の韓国の男性と北朝鮮の女性が結婚を望んでいるという話が本紙で報じられた。男性はホテルを開設するために金剛山に滞在している韓国のリゾート開発会社の社員で、北朝鮮の女性は韓国人が経営する伝統料理の店で働いている。30代後半の男性は2年前、昔ながらの美人というイメージの20代前半のこの女性に惚れ、プロポーズまでしたという。
このカップルの話は今、金剛山観光地区の関係者の間ではかなり知られている。男性の様子を見かねた勤務先の会社は、女性が所属する北朝鮮側の会社にこの問題について持ちかけ、これに対し北朝鮮側の会社は「“上”に報告し指示を待っている」と答えた。北朝鮮は女性たちに対し、金剛山や開城工業団地に滞在する韓国人男性との個人的な接触を厳しく禁じている。二人が結ばれるか否かは、すべて北朝鮮当局の決定にかかっているというわけだ。
韓国では女性100人に対して男性は101人という「男性超過」の状態にあり、一方で北朝鮮は女性100人に対し男性は97人という「女性超過」の状態だ。南北を合わせれば、女性100人に対して男性は99.7人となり、男女比がほぼ同じになるという。金剛山と開城工業団地にいる韓国側の労働者は1700人以上に達し、一方で北朝鮮側の労働者は2万6000人に及ぶ。こうした中で、韓国人男性と北朝鮮の女性が愛し合っているケースはまだまだある可能性も大きい。そのため、北朝鮮側が金剛山カップルの結婚をそう簡単に承認しないのではないかとみられる。すべての人々の熱い心が南北分断によってできた厚い氷を溶かし、韓国の男性と北朝鮮の女性が結ばれることを願って止まない。
崔秉黙(チェ・ビョンムク)論説委員
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