【萬物相】地震を予知する小動物
1975年2月、中国遼寧省海城でガチョウが上空を飛び回り、冬眠していたヘビが一気に姿を現した。これを地震の兆候だと判断した中国政府は、100万人の住民を非難させ、その2、3日後に震度7.3の強震がこの地を襲った。動物のおかげで地震の被害を最小限に食い止めることができた最初のケースとなった。
翌年7月には、河北省唐山でトンボと鳥が幅数百メートルにわたって数万匹の群れをなし、飛んでいくのが目撃された。しかし、人々はこの現象を無視してしまった。その結果、数日後に大震災が発生し、27万人もの死傷者を出すこととなった。
韓国も過去にさかのぼると、新羅の恵恭王の時代、コイの群れがほかの池に移動した後、地震が発生し、100人余りが死亡したという記録がある。また2004年には、インドネシアで22万人の命を奪った津波の直前に、海岸の動物が列をなして丘へと避難していく様子が観測されている。これにより、動物の被害は少なかったという。北朝鮮の学者のオ・ミョンソク氏は、津波の前に動物が避難できたのは、地面に生じた亀裂により電磁気の変化を感知したからだと分析した。
日本の魚類学者のスエヒロ氏は1964年、深海魚が海面に浮上した後、地震が発生したとし、深海漁を観測することで地震を予測することができると発表した。超音波で海底の震動を感知する深海漁の能力を活用しようという発想だ。また、2003年には大阪大学研究チームが地震の際に発生する電子パルスによりネズミが異常な行動を取ることを証明した。さらには、岩盤の裂け目から出てくる気体が動物の神経ホルモンを刺激するとの研究もあった。
また最近、米国では5キロ離れた所の地面が1000分の1ミリでも動けばそれを感知することのできるレーザー装置が、開発された。しかし、これも草むらに住むキリギリスの能力には及ばない。キリギリスは草の葉に乗ったままでも水素原子の半分の大きさにすぎない震動までも感じ取ることができるという。日本の地震をモスクワの草むらに住むキリギリスが感知することができるといわれているほどだ。このほか、1キロ離れた所で発生する1.5ボルトの電流を感知するナマズ、1000分の1度の温度変化を感知するガラガラヘビも、研究対象となっている。問題は、こうした動物をどのように地震予報手段として活用していくかということだ。
大地震が四川省を襲った今月12日の3日前に、震源近くの村でヒキガエル10万匹が道路にあふれ出る写真が撮影され、昨日公開された。ヒキガエルの群れは車にひかれ、人に踏まれながらも、ひたすら同じ方向に向かって移動していったという。村人たちは不安におびえたが、政府は「産卵期の移動にすぎない。自然環境が改善されたという証拠」と、むしろ喜んだという。自然の警告を無視してしまったわけだ。巨大な地震や小さな動物たちの不思議な力の前に、人間は至って無力なのだ。
キム・ホンジン論説委員
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