Print this Post Article Lists Back

身長180センチの少年が浴槽で溺死!?(下)

◆外国人の間で広がる不満

 ステファニーさんは事件直後、ブログなどを通じてマイケル君の死を他の外国人たちにも知らせた。「息子を助けるチャンスは数多くあったが、そのすべてを逃して疑問だけが残っている」という彼女の訴えは、フェイスブックなど影響力の大きいブログを通じ、韓国に住む外国人らの間に急速に広まった。ブログを読んだ外国人は、韓国に対する不満をあらわにしている。

 「韓国の救急救助システムは話にならない」「外国人の犯罪は大きく報じるのに、外国人の不可解な死はニュースにもならない。韓国の子どもだったら大きく報じられていただろう」という内容が数多く書き込まれていた。ある外国人は、「マイケル君が助けを求めるのを見た韓国人が、“狂牛病(牛海綿状脳症、BSE)にかかる”といって恐れ助けようとしなかったのだろう」と皮肉を述べた。

 ステファニーさんは16日、別の外国人ら数人と共に、ソウルの米国大使館前でピケットを持ち、沈黙デモを行った。18日には問題のチムジルバンの前でも抗議デモを繰り広げた。25日も同じ場所でデモを行う予定だ。

◆事件が起こった当時、男湯には15人の客

 警察による捜査の内容や救急隊員の証言、さらに解剖医にも取材を行ったところ、ステファニーさんの主張には事実と異なる部分が少なくなかった。

 マイケル君を最初に発見したのはチムジルバンの従業員ヒョン某さん(37)だった。ヒョンさんはこの日夜11時5分ごろ、男湯の掃除をしていたところ、「滝のあんま湯」にうつ伏せになっていたマイケル君を発見した。しかし両腕を広げてうつ伏せになっていた様子が、ちょうど潜水をしながら遊んでいるように見えたため、そのまま通り過ぎたという。しかし15分後に再びそこに行くと、マイケル君がそのままの状態だったため、別の従業員を呼んで急いでマイケル君を引き上げ、119番通報したとのことだ。

 救急隊員は夜11時28分に連絡を受け、6分後に到着した。救命士2級の資格を持つチョン・ソンギュ消防士(32)ら3人が現場に出動し、心室除細動器(AED)などの機器を持って男湯に入った。チョン氏は「到着したときにはマイケル君は脈も呼吸もなかった。気道を確保して人工呼吸器で数回息を吹き込み、心肺蘇生法を施した」と証言した。

 チョン氏は「ステファニーさんが何を見て、われわれの救急措置が話にならないと言っているのか分からないが、われわれは最善を尽くして決められた手順どおりに処置を行った」と述べた。

 「マイケルがひどいせきと吐き気をもよおしていたはずだが、誰も助けてくれなかった」という主張も根拠がはっきりしない。遺体の解剖を担当した医師は、「死因が溺死であることははっきりしているが、それ以外のことは医学的根拠がない憶測に過ぎない」と語った。

 事件当時男湯にいたという数人が、マイケル君の状況を知りながら無視したのかもはっきりしない。チムジルバンの従業員によると、当時男湯の中には15人ほどの客がいたという。しかしマイケル君が溺死した「滝のアンマ湯」は右端からさらに内側に入る構造となっており、水の上に浮いていたとしてもすぐには人目につかないという。

 警察は「がっしりとした体格の少年が溺死したため、われわれもその原因が気になる」「殺人などあらゆる可能性を考慮に入れて捜査を進めている」と述べた。

慶山=チェ・ジェフン記者

キム・ジンミョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
このページのトップに戻る