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警察官はなぜ「人民裁判」にかけられたのか(下)

 デモ隊はオ警衛をソウル広場の一角に設置された「カラーテレビ」(進歩新党が提供するインターネット放送)のテント近くに引っ張っていった。「人民裁判」が始まったのはそれからだ。デモ隊のうちの一人はそこに着くやいなや、「ひざまずけ!」と怒鳴りつけた。「どうして警察官にそんなことをするんだ」と止める人はいなかった。

 デモ隊は「氏名と所属を明らかにせよ」と要求、オ警衛は「南大門警察署強力第1チームのオ○○警衛」と告げた。そのとき、既にデモ隊はオ警衛らが乗ってきたミニバンのトランクに警察のマークが描かれたボックスや保護装備があるのを確認し、彼が警察官であることを知っていた。

 「(警察だと言いながら)なぜ私服で市民を拉致するのか」「(逮捕しようとしていた男を)暴行したのか」と四方八方から取り調べをするかのように問いただす声が沸き起こった。オ警衛は再度、「朝鮮日報社(コリアナホテル)で発生した器物損壊について通報を受けたので出動し、現行犯逮捕しようとした」と答えた。すると、周りを取り囲んでいたデモ隊が「それが何で逮捕なんだ。拉致じゃないか」「一言も言わずに市民を連行すれば、みんな拉致だと思うだろ」と口々に叫んだ。デモ隊の一人は、オ警衛が水を飲もうとすると「こんなやつに何で水をやるんだ」といって取り上げた。

◆弁護士は警察官を「現行犯」呼ばわり

 同日午前1時45分ごろ、「民主社会のための弁護士の集まり」(民弁)に所属するイ・ドクウ弁護士が現場に到着した。イ弁護士はデモ隊とオ警衛の双方からこれまでの経緯を聞いた後、「市民は誘拐犯だとして(オ警衛を)“現行犯”逮捕したのだ。捜査機関に連行する義務がある。拉致なのか、現行犯逮捕のための合法的な手続を経たものだったのか、調査する必要がある」とオ警衛とデモ隊に言った。イ弁護士はオ警衛を「現行犯を逮捕した刑事」ではなく「市民を拉致しようとしたが、周囲の市民に逮捕された現行犯」と規定したのだ。

 オ警衛は1時間10分ほどデモ隊に拘束された後、午前2時10分ごろ同僚刑事に引き渡された。イ弁護士はキム・ウォンジュン署長にオ警衛を引き渡し、「現行犯で(オ警衛を)連行したのだから、立件すべきだ。徹底的に取り調べを行ってほしい」と要求した。

イ・ソクホ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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