ディレクター収賄:放送作家が口座を貸した理由
事件を捜査しているソウル中央地検特捜1部は20日、出頭を求めたKBSテレビ制作本部のパク・ヘソン局長が放送作家名義の口座を通じ、芸能プロダクションからの金銭を受け取っていたことを明らかにした。
パク局長は『トオルの論語談義』『日曜日は101%』『スポンジ』などの番組の演出を担当し、現在芸能チーム長を務めており、問題の放送作家もKBSの人気番組の台本を担当している。
パク局長は当初、大手芸能プロダクションのファントム・エンターテインメントから同社株式を受け取った疑いで捜査対象となったが、捜査の焦点はその後、放送作家の借名口座で見つかった出所不明の現金がパク局長のものかどうかに移っている。一部芸能プロダクション関係者が放送作家の口座を使って、パク局長に働き掛けを行っていたと証言したためだ。
SBS放送の看板ディレクターであるペ・チョルホ・ラジオ総括局長をめぐっても、放送作家名義の口座を出入りした資金がペ局長のものではないかとの疑惑が浮上している。ぺ局長は芸能局長、制作委員を経て、最近は宇宙飛行士イ・ソヨンさんの帰還特別番組や北京五輪特集の総括企画団長を務めた。
検察の捜査で芸能プロダクションとディレクターの間で金銭の伝達役を務めた疑いが持たれている放送作家二人は、いすれも数十年間にわたりKBS、MBC、SBSに出入りし、芸能、娯楽分野では「最古参」と目される人物で、複数の放送大賞での受賞歴もある。
しかし、芸能プロダクションからの巨額の資金が口座に入金されていた事実が明らかになったことで、問題の放送作家は自分たちが受け取ったわいろではないならば、金銭が実際には誰のものか説明しなければならない進退窮まった立場に追い込まれた。
うち一人は現在KBSの人気番組『美女たちのおしゃべり』を担当しているが、検察の取り調べで番組の打ち合わせにも顔を見せないことが多いと芸能界関係者は話している。
放送作家の影響力は通常、芸能・娯楽番組よりドラマやラジオ番組で強いといわれる。ラジオ番組では歌の前振り原稿が重要で、選曲理由や日付まで細かく念頭に置く必要がある。このため、ディレクターは放送作家の専門知識に従うケースが多いという。ある芸能プロダクション社長によれば、レコード会社は選曲に影響力がある放送作家にも付け届けを忘れないという。また、ドラマを担当する有名放送作家は、作家軍団を率いており、俳優のキャスティングに当たってはディレクターよりも強い影響力を持つ場合があるという。
このため、検察は問題の放送作家が、影響力の弱い芸能、娯楽分野で自分の影響力を維持するため、大物ディレクターに自分の口座を提供し、金銭の仲介役を買って出ていた可能性が高いとみている。
姜訓(カン・フン)記者
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