金芝河氏が左派批判に乗り出した理由(下)
金芝河氏は「(彼らとは)数十年間兄弟のように過ごしてきた間柄だ」としつつ、「彼らがたいまつをろうそくで偽装していたのは事実だ。要するに利用していたのだ」と非難した。
政府高官や財閥、軍の将校らに非難の矛先を向けていた70年代に『五賊』を書き下ろした金氏は、最近は盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領に向けて非難めいた激しい風刺を行っている。「わたしは彼らの本質を前政権の5年間に思い知った。彼らの中に本当に使える人など一人もいなかった。全員が例外なく詐欺師だ。パンツの中まで全部見たし、あれがいくつあるのかも知っている。ある日大邱に行ったときに、車の中で元学生運動家の高級官僚たちが自信に満ちた表情で“大邱の高級ゴルフ場へ遊びに行く”と話す姿も見た。そのとき彼らの顔は昼間から酒に酔って赤くなっていたが、その日は休日でも土曜日でも日曜日でもなかった」などと告発した。
2005年からは「生命と平和への道」の理事長として、著述や講演を通じ生態環境運動の精神的な柱として活動している。最近では、連作詩「できそこないの詩」を発表し、詩作の経歴に新しい方向性を見出している。詩の中の「今になって朝から晩まで愚かにも世の中が変わることを夢見ている。今でなくてもいいが、今ならもっと良い」という一節を通じ、非暴力による現実の変革を今も夢見ている。
今回の寄稿を通じて自らの主張の哲学的な背景を説明した金氏は、最近の左派運動の問題について「左翼的理念の限界にその原因がある」と指摘し、次のように説明を加えた。「まず唯物論はこれ以上哲学としての価値はない。インドの哲学者であるサルカルは、“唯物論ほど誤謬に満ちた科学はない”と嘆いている。(中略)マルクス主義はその誕生当時から科学を全面に出して人気を集めてきたが、それはなぜか今も続いている。しかし科学であればあるほど実験室での運命から逃れられない。(中略)弁証法は今や正確な論理を構成するに値しない。(中略)要するにマルクスの理論は“思慮のない民衆にとって一時の情熱的な抒情詩だった”という結論に到達する」
朴海鉉(パク・ヘヒョン)記者
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