韓国の特別検事は、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長に対し、二審でも懲役12年を求刑しました。今回の事件は国内だけでなく、海外でも関心を呼んでいます。

 米メリーランド大経営大学院のケリー・コーヘン教授は、経済メディアの「モーニング・コンサルト」に「米国と韓国が日常からの逸脱で損をしている」と題するコラムを書きました。コーヘン教授は「トランプ米大統領は自由貿易主義を捨て、保護貿易主義を展開している。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は大企業と政府の緊密な関係は国家に害を与えるとし、サムスンと対立している」とした上で、「彼らの政策は当面は国民の人気を集めるかもしれないが、結局は国家の害になる」と主張しました。

 コーヘン教授は一審で懲役5年を言い渡された李副会長の裁判について、「裁判過程が政治的過ぎ、暗示や状況(証拠)以外に実質的な証拠が不足しているとの見方が多い」と書きました。コーヘン教授はさらに、「(文大統領が)サムスンに対する強硬路線を維持すれば、簡単に得点できるかもしれないが、韓国経済の成長と安定に持続的な影響を与えることになる。サムスンが輸出に依存する韓国経済を支える役割を果たしていることを思えば、李副会長に対する有罪判決は非常に不適切なタイミングに深刻な自害行為に及んだ格好だ」と指摘しました。

 日本のメディアでも李副会長の裁判の取材が熱を帯びている。各社は「創業以来最大の危機を迎えたサムスン」を詳細に報じています。「現在のような危機で対処を誤れば、サムスンは崩壊しかねない。これは日本企業のチャンスだ」ということを隠然と表現しているものと言えます。実際に米オバマ政権の中小企業庁で首席顧問を務めたワインバーグ氏は「スキャンダルによる政治的変化で韓国企業が混乱に直面したことで、日本企業は失地を回復し、シェアを取り戻すチャンスを得た。東芝、シャープ、ソニーが韓国企業に勝つ機会がついに到来した」と指摘しました。

 1カ月後に開かれる李副会長の判決公判では、政治的、経済的な意味を排除し、犯罪事実に対してのみ、厳正な判決が下されることを期待しています。そして、韓国経済に過度の懸念を抱いたり、快哉(かいさい)を叫んだりする外国メディアの記事を再び目にはしたくないものです。

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