北朝鮮は22日に韓国側に通知文を送り、25日に予定されている平昌オリンピックの閉会式に金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党中央委員会副委員長を団長とする代表団を派遣すると伝えてきた。金英哲氏は北朝鮮で統一戦線部長を兼任しており、2010年5月に韓国哨戒艦「天安」を沈没させた主犯としても知られる人物だ。北朝鮮代表団は25日から2泊3日の日程で韓国に滞在する。閉会式に出席する北朝鮮代表団は開会式にも出席した李善権(リ・ソングォン)祖国平和統一委員会委員長ら6人を含む8人で構成され、朝鮮半島西側の京義線陸路から韓国入りする予定だという。

 金英哲氏は北朝鮮で対南政策を総括する統一戦線部長も務めているが、過去には偵察総局長として2010年の哨戒艦攻撃や延坪島砲撃など数々の挑発を企画、指揮した張本人であり、当時、米国のオバマ政権が金英哲氏を独自制裁の対象に指名したのもそのためだ。保守系野党・自由韓国党や沈没で犠牲となった将兵らの遺族は「韓国軍将兵46人の命を奪った人物を受け入れるわけにはいかない」として当然反発している。ところが韓国大統領府は「哨戒艦沈没に関する調査結果報告では、北朝鮮側の責任者が誰だったか発表されなかった」として金英哲氏の来韓を受け入れた。これについて大統領府のある高官は記者団に「金英哲氏は米国による独自制裁の対象であり、大韓民国による金融制裁の対象にもなっている」としながらも「オリンピックを成功させるため閉会式に出席する点を考慮し、より大局的な観点から受け入れる予定だ。この方針は米国にもすでに伝えており、今も協議が行われている」と明らかにした。

 文大統領は閉会式翌日の26日、大統領府で北朝鮮代表団と会う予定だという。上記の大統領府幹部も記者団に「文大統領は機会があれば自然に北朝鮮代表団にも会うだろう」とコメントしている。

 大統領府は最近相次ぐ南北間の接触に、国家情報院の徐薫(ソ・フン)院長が大きな役割を果たしたことも事実上認めた。大統領府は「北朝鮮と非公式の接触を行う際には国家情報院が動くしかない」とした上で「金英哲・統一戦線部長は韓国の国家情報院長に相当するため、徐薫院長がカウンターパートになるだろう」とコメントした。

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