米国は5日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北朝鮮に特使団を派遣したことに大きな関心を示し「非核化は妥協できない問題」との立場を示した。北朝鮮に非核化の意志を示すよう促したわけだ。北朝鮮に対し、非核化をめぐる直接対話の可能性に言及しながらも、仮に非核化の道を選ばない場合は軍事行動に出ることもあり得るとはっきり警告した格好だ。同時に韓国政府には「北朝鮮が変化するまで北朝鮮への制裁と圧力を続ける」との立場を示した。

■トランプ大統領「何が起きるか様子を見よう」

 トランプ米大統領は3日(現地時間)、ジャーナリスト団体主催の夕食会で、北朝鮮について冗談を交えて「金正恩(キム・ジョンウン)は立派な人物に間違いない。でも本当に立派な人物だと思うか?」と聞き返した。非核化の道を選ぶなら「立派な人物」だが、本当にそうだろうかと反問したものと解釈される。

 トランプ大統領は「私は真剣に言っている」とした上で「われわれは(北朝鮮と)会うだろうし、どんな前向きなことが起きるのか様子を見よう」と述べた。交渉に応じる用意があることをにじませた上で、重ねて「非核化」を求めたわけだ。この夕食会は米大統領が自虐的なスピーチで場を笑わせるのが恒例となっており、トランプ大統領は北朝鮮へのメッセージを遠回しに表現したとみられる。

 米国務省も同日「対話はできるが、まずは非核化せよ」との立場を示した。韓国政府の特使団訪朝について「米国は、『韓半島(朝鮮半島)の完全かつ検証可能な非核化』は妥協の対象ではないという立場を強調するために、北朝鮮に喜んで関わるだろう」と述べた。対話の必要性は認めるものの、非核化がその前提条件だという点を明確に示したわけだ。

 併せて米国務省は、韓半島の非核化達成に向けて最大の圧力作戦を続ける必要性を強調した上で、北朝鮮対応で足並みをそろえるために韓国政府と緊密に接触していると説明した。南北関係の進展が必ず非核化の進展と共にあるべきとの考えも示した。韓国政府に対し、北朝鮮の非核化が実現するまで制裁・圧力を続けるため韓国も歩調を合わせてほしいとのメッセージを送ったものと解釈される。

■米上院議員「結果は金正恩氏の手に懸かっている」

 トランプ大統領の長女イバンカ氏と共に平昌冬季五輪の閉会式に出席したジェームズ・リッシュ米上院議員(共和党)は4日、時事ニュース誌「アトランティック」とのインタビューで「金正恩氏が今と同じことを今後も続けるのなら、彼は戦争を招くだろう」として「危機の結果は金正恩氏一人の手に懸かっている」と述べた。リッシュ議員はさらに「対北朝鮮経済制裁を受けて金正恩氏が核兵器を追求することを考え直すよう願う。それができないのなら、北朝鮮の核の脅威は極めて特異なものであるため、トランプ政権は全面戦に出なければならないと考える可能性がある」と指摘した。また、米国は北朝鮮の政権交代を望んではおらず、それは米国ではなく金正恩氏が選択することだとして「金正恩氏は、このまま権力の座を守って統治を続けるのか、政権が終わりを迎えるのかの岐路に立っている」と述べた。金正恩氏が非核化の道を選ばない場合、米国が軍事行動に出る可能性が高いと警告したわけだ。リッシュ議員は次期上院外交委員長の有力候補とされている。

 リッシュ議員は、米朝対話が実現する前に北朝鮮に見返りを与える可能性はないとの立場を示した。同議員は「これまで北朝鮮は、交渉のテーブルにつく前に食料・石油・燃料や制裁解除などを要求してきた」として「(これまでは)対話が始まる前後に、北朝鮮の要求事項を全て受け入れていたが、今回はそのようなことは起きないだろう」と述べた。

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