3月の新学期から、小学生が使用する国定社会科教科書では「1948年8月15日」の意義を「大韓民国樹立」から「大韓民国政府樹立」にすべて変更した。これはすなわち、大韓民国建国の時期を臨時政府樹立の1919年とするということで、現政権の主張をそのまま反映したものだ。新しい教科書はまた、「北朝鮮は依然として韓半島(朝鮮半島)の平和と安全を脅かしている」という文章を削除、(朴正煕〈パク・チョンヒ〉元大統領が提唱した地域開発運動)「セマウル運動」の写真もなくした。そして(朴正煕元大統領による)「維新体制」は「維新独裁」という表現に変わった。さらに、従来の教科書では小学生の教育に適していないという理由から「日本軍慰安婦」という表現を使用していなかったが、新教科書では写真と共に「日本軍慰安婦」という表現を新たに入れた。すべて現政権の考えに沿って変えたものだ。

 政権が変わった昨年、既に213件の修正が行われた。ところが、教科書を修正する過程で執筆責任者は排除され、一部の学者が作業を主導したという。執筆責任者が「大韓民国樹立」を「大韓民国政府樹立」に変えろという教育部(省に相当)の指示に反発したためだと言われる。責任者も分からないまま教科書を修正するとは、泥棒行為と何が違うというのだろうか。

 現政権が野党だったころは、左派偏向教科書を当時の政府や与党が修正しようとすると「教科書に手を付けるな」と主張した。そうした人々が政権を握るや、もっとひどい行動を取っている。近く、中高校の教科書も現政権の考え通りに変わることになる。試案では「北朝鮮の6・25(朝鮮戦争)南侵」「北朝鮮の世襲体制」「北朝鮮住民の人権」といった表現が消えていた。「自由民主主義」から「自由」という言葉も削除した。政権交代=教科書交代という国になりつつある。

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