宋永武(ソン・ヨンム)国防部(省に相当)長官が8日、「(韓米合同軍事演習期間に)米国の原子力潜水艦は韓半島(朝鮮半島)に展開しなくてもよい」と発言したことが波紋を呼んでいる。米国の原子力潜水艦は、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応するための中心的な戦略資産(兵器)の一つだ。4月に行われる南北首脳会談を前に、同期間に実施される韓米合同軍事演習(キーリゾルブ、フォールイーグル)の規模を縮小すべきとの意見が韓国政府・政界の水面下で出ている状況で、宋長官が「戦略兵器の展開縮小」に公然と言及したわけだ。

 宋長官はこの日、国防部庁舎内でスウィフト米海軍太平洋艦隊司令官と面会した。宋長官は「4月末に南北首脳会談が行われる予定で、その時期はキーリゾルブとフォールイーグルの両演習が続いていると思うが、しっかりやっていただきたい」と述べた。さらに「その際、拡張抑制戦力や原子力潜水艦は韓半島に展開しなくてもよい」と述べた。拡張抑制戦力とは敵の核攻撃を予防・撃退できる戦略兵器のことで、核兵器のほか戦略爆撃機、原子力航空母艦(空母)、原子力潜水艦なども含まれる。

 スウィフト司令官はこれに対し「準備している」と応じた。韓半島に危機が発生すればいつでも出動できるよう戦略兵器を待機させておくというわけだ。しかし宋長官は「いや、韓半島には来なくても…」と再び述べた。

 この発言をめぐって波紋が拡大すると、国防部の関係者は「(長官の発言は)冗談だった」と釈明した。この関係者は「韓半島の変化の速度が非常に速いため、(戦略兵器を)展開するななどという話は絶対にしてはならない」と述べた。しかし「米国の戦略兵器が例年と同じ規模で演習に参加するのか」との質問に対しては、回答を控えた。韓国軍筋によると、今回の韓米合同演習には例年とは異なり原子力空母は参加しないという。

 一方、米国のNBC、CNN放送はこの日、複数の米国防総省関係者の発言を引用し、韓米合同軍事演習が31日(韓国時間4月1日)から5月まで大々的に実施されると報じた。

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