フィギュア:ライバルなき「孤独な女王」キム・ヨナ(上)

SPでまた最高記録

日米選手は深刻な不振

来年の冬季五輪の注目は「銀メダルは誰?」

 「殺しのライセンス(License to kill)」。女王の記録を消す「ライセンス」を持っているのは女王だけのようだ。フィギュアスケート専門サイト「アイスネットワーク」によると、15日、国際スケート連盟(ISU)グランプリ(GP)シリーズ第5戦のスケートアメリカ(米レークプラシッド)で、キム・ヨナ(19)=高麗大=は女子ショートプログラム(SP)に臨み76.28点をマーク、本人が持っていた歴代最高記録76.12点を更新したとのことだ。冒頭の言葉は、同サイトがこのニュースを伝える際に使ったもの。キム・ヨナの演技(曲は『ジェームズ・ボンド』)を、映画『007』シリーズのタイトル『License to kill』(日本語タイトルは『007 消されたライセンス』)になぞらえて表現したのだ。

 キム・ヨナは来年2月にカナダ・バンクーバーで行われる冬季五輪の金メダル最有力候補。2009年の世界選手権覇者であるキム・ヨナは今季、事実上のライバルは自分だけという闘いをしている。多くの外国人選手は、金メダルではなく「銀メダルをめぐり争うのは誰か」の方に関心を注いでいる状態だ。キム・ヨナはGPシリーズ第1戦で史上最高点である合計210点を突破、第5戦のSPでも歴代最高記録を打ち立てており、「次元が違う」競技力で、これまでのライバルたちを圧倒している。

 GPシリーズ第1戦から第4戦までで、キム・ヨナに最も近づいたのは、第3戦で鈴木明子(日本)が獲得した合計176.66点だ。08年世界選手権優勝者の浅田真央(173.99点、第1戦)や07年世界選手権優勝者の安藤美姫(171.93点、第2戦)でさえ、オリンピックシーズンにかろうじて1回、170点を超えた程度だ。伝統的な強豪、欧米の選手たちは160点台前後にとどまっている。

 特に、1968年から2006年までの冬季五輪で、女子シングル部門のメダルを一度も逃したことがない米国の不振は深刻だ。ここ3年間は世界選手権入賞者さえ出すことができていない。ヨーロッパ勢もロシアのイリーナ・スルツカヤ(冬季五輪銀1・銅1)が06年以降、現役に復帰していないことから、パッとしない。

成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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