北から空襲・砲撃、どこへ逃げる?

 防毒マスクも必須の装備だ。サムゴン物産やサンチョンなどのメーカーで生産している。インターネット・ショッピング・モールでも5万-20万ウォン(約4300-1万7300円)で購入できる。

 防毒マスクがない状態でNBC(核・生物・化学)攻撃に遭ったら、ハンカチ・ごみ袋・雨合羽などが一時的に使える。ハンカチを水に浸して鼻と口を覆ったり、ごみ袋を頭からすっぽりかぶって腰のところを縛ったりすれば、一時しのぎにはなる。傘やビニール製の合羽、コートなどは、NBC攻撃時に落下物による被害を防ぐのに役立つ。

 炊事用のカセットコンロ、コッヘル(携帯用の小型調理器具)、ブタンガス(15本)も必要だ。厚手の服(1着)、丈夫な靴(1足)、毛布は防寒用。また韓国政府は、携帯用のライト、ろうそく、マッチ、ラジオ(乾電池含む)も非常時用の準備品として紹介している。

 消防防災庁予防総括課は「家族とはぐれたときに落ち合う場所も、あらかじめ決めておくべき」と語った。また、保険証書・契約書・パスポートなど重要な書類も一つにまとめておくべきだというアドバイスもあった。

 職場で勤務中に非常事態が発生したら、職場の民防衛隊の指示に従って、指定の退避所に向かえばいい。避難する際は、地下に閉じ込められた場合に備えて携帯電話や、パイプをたたいて音を出せる物を用意するくらいにとどめ、速やかに移動しなければならない。

 家でも職場でもない、街中で非常事態に直面した場合はどうすべきか。記者は、消防防災庁のスマートフォン用アプリ「災難のお知らせ」の助けを借りた。アプリのマーケットで無料ダウンロードできる。作動させると、地理情報システム(GIS)を利用して、現在地の近くにある避難施設を教えてくれる。記者の職場近くにある徳寿小学校(ソウル市中区貞洞)で検索してみたところ、半径500メートル以内に9カ所の避難所があった。韓国国内には合計2万5724カ所の非常退避所があり、このうち3919カ所がソウル市内にある。

 退避所が遠い場合や、案内員がおらず位置が分からない場合は、付近の地下鉄駅、ビルの地階、官公署の地下施設、地下道などに入るべきだ。避難する時は、建物にぴったりくっついてはならない。建物から離れていれば、落ちてきたガラスの破片などでけがをするのを避けられる。

李永民(イ・ヨンミン)記者
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